monogatari[レポート]香山あむ卒業目前!2Daysワンマンで魅せた集大成「本当に楽しかったです!」
Pop'n'Roll 編集部
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monogatari、通称“モノガ”の2daysコンサート<アラタナカタチ>が、11月1日(金)・2日(土)の2日間、品川プリンスホテル クラブeXで行われた。
同年5月から7月にかけて行われたアジアツアーを終えたmonogatariは、初めてとなる2daysコンサートでさらに“アラタナ”ステージへと進んだ。
この公演の注目すべきポイントは3つ。1つ目は、アイドルグループとしては異例の“2daysコンサート”ということ。両日ともに内容が違うという告知もあり、チケットは両日全席ソールドアウト。グループとしての注目度の高さが窺える。
そして2つ目。品川プリンスホテルのクラブeXは円形ステージである。その円形をどのように使い、どのようなパフォーマンスをするのか、注目が集まっていた。
3つ目は、なんと言ってもグループのセンター・香山あむの卒業である。彼女の卒業前、最後のワンマンライブとして位置付けられた本公演は、6年間の芸能生活の有終の美を飾れるかどうか、彼女の集大成となるライブである。
1日目。開演時間前からそれは始まった。「アラタナカタチを模索するメンバー」たちの掛け合いが、音声コントで繰り広げられた。そのまま注意事項などのアナウンスが始まり、くだけた印象で開演時間を迎える。しかし、その印象はオープニングテーマが流れた瞬間打ち崩された。シリアスなテーマに「これから一体何を見せられるのか」という、観客の不安と期待が入り混じる。
普段のアゲるライブとは打って変わって、ステージ構成や演出に磨きがかかった“魅せるライブ”の始まりである。
しかし、途中で倉澤遥と工藤茶南のゆる〜いメンバー紹介コーナーがあったり、明るくポップな印象の新衣装で「魔法を解かないで」を披露したりと、アイドルらしい姿も。そんな中で、「Red Rain~啞火イ雨~」では、先ほどまで軽快なトークを繰り広げた倉澤と工藤が、妖艶にしっとりと歌い上げ、「Find Me」で、リードボーカル・福本カレンの伸びやかで迫力のある歌声が響き渡り、今のmonogatariの“幅の広さ”を見せつけられた。
最後はいつものキラーチューン「MONOGATARI」で大団円。楽曲の最後には、モノガ史上最大とも言える“あむコール”が轟き、最年少・柊宇咲が感極まる一幕も。アンコールは用意されていなかったが、満足度の高い公演であった。またアンコールがない故に、DAY2への期待値がグンと上がった。
2日目は内容を刷新して、monogatariとして初めてとなるバンドセットでのパフォーマンス。重厚感あふれる生演奏のバンドサウンドで、客席からのどよめきにも近い声援に、メンバーたちも負けじと迫力あるパフォーマンスを魅せる。フォーメーションやダンス・ボーカルのクオリティで魅せつつ、2日目の彼女たちは、身体の奥底から湧き上がるエネルギーを爆発させ、気迫で魅せるパフォーマンスであった。
1曲目は初日では披露しなかった「for Me」。2日間のつながりを感じるセットリストだ。ライブ中盤からはバンドメンバーを送り出し、monogatariの真骨頂である、メンバー9人のみでノンストップライブ。客席からは“待ってました!”と言わんばかりの熱量でコールが飛び交う。
本編最後には卒業を発表したセンター・香山あむから一言、ファンへ向けたメッセージが披露された。ここでライブが終わると思いきや、工藤から“もう一曲やらない?”という提案が。急遽バンドセットで『セルフアンコール』が行われることに。
披露した曲は「MONOGATARI」。曲中、香山が“本当に楽しかったです!”と一言。グループからは離れることになるけれど、苦しい時も楽しい時も長い時間を共有したメンバーの心は繋がったまま、と言うメッセージが伝わった。その後の歌詞が「これが私たちのストーリー」と繋がり、ファンはなんとも言えないエモーショナルな気分になり目に涙を浮かべる人の姿も。そんなファンの手拍子は、彼女たちの未来に華を添えるかのような盛大なものになった。これにて、グループ初の2daysコンサートは大成功の中、完結したのであった。
センターの抜けるmonogatariが“アラタナカタチ”を模索し、表現し、会場のボルテージを最高潮に引き上げた。今後も“アラタナmonogatari”として、更なる成長を魅せながら走り続ける彼女たちから目が離せない。
TEXT:能條ジョー