乃木坂46 吉田綾乃クリスティー[レポート]ゲームとリアルが交わる青春群像劇<舞台 ゲームしませんか?〜荒野行動〜>開幕!
Pop'n'Roll 編集部
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“ゲーム×演劇”をテーマに、全世界3億ダウンロード突破の大人気バトルロイヤルゲーム『荒野行動』とコラボレーションしたオリジナル舞台<舞台 ゲームしませんか?〜荒野行動〜>。杉江大志演じる主人公・斎藤ショウを中心に、さまざまな事情を抱えた登場人物たちの“青春群像劇”が『荒野行動』を通して描かれる。2019年10月30日(水)、こくみん共済 coop ホール(全労済ホール)にて上演された初日公演を皮切りに開幕。エンタテインメントのさまざまなジャンルで活躍する個性豊かなメンバーが集結した本舞台に、観客は度々笑いながら、ゲームとリアルの世界がスピーディに入れ替わる展開に終始引き込まれている様子だった。本記事では、初日公演のオフィシャルレポートをお届けする。
冒頭、街の雑踏を登場人物たちが行き交う中、物語の主人公・斉藤ショウ(杉江大志)が銃を構え、中央に設置された巨大なキューブ型舞台装置の上に登場。すると世界は一変し、銃撃戦がくり広げられる『荒野行動』《ゲーム》の戦場に。ショウが率いるチームに所属しているメンバーの宮西ミーコ(吉田綾乃クリスティー(乃木坂46))、堀ミキオ(三浦海里)が登場し、見事なコンビネーションで次々と敵を撃破していく。ミッションをクリアすると、本作の表題タイトルがプロジェクションマッピングで表示され、物語の幕が上がる。
ゲームからログアウトすると、ミキオは高校生に、ミーコは女流棋士に、それぞれが自分の生活《リアル》へと戻っていく。そんな中、ショウは自身が所属する冴えないビジュアル系バンド『十二使徒(じゅうにしと)』のメンバーの元へ。まったく売れていないはずのバンドだが、なんとこれからドームでワンマンライブを行うという。ギター担当の松本タクヤ(宮下雄也)、ドラム担当の中村シンジ(前田隆太朗)とともに、テンポよく観客を煽りながらバンドのオリジナル曲を披露。予想通り(?)、閑散としたドームライブが幕を閉じると、所属事務所の社長(オラキオ)が現れ、突然会社をたたむことを宣言。十二使徒、そしてショウのお先は真っ暗だ……。さらにドームライブの失敗でバイトをサボった松本に代わり、バーへやって来たお人好しなショウは、店の常連である極悪プロレスラー“アラビアン・ジェイソン”こと、堀ヒデキ(久ヶ沢徹)からいきなり呼び出しを受ける。
『荒野行動』の世界では明るいキャラクターを演じている堀ミキオは、日常生活では実はいじめられっ子の高校生。上級生からのカツアゲにあっている最中、たまたま通りがかった井口セツコ(美津乃あわ)に助けられる。
一方、ゲームでは毒舌で豪快なキャラクターの宮西ミーコは、リアルでは可愛すぎる女流棋士として活躍。竜王戦という大きな試合に、兄の宮西ヤストシ(佐古井隆之)と二人三脚の努力で勝利を収める。対局後は思わず元ヤンの本性が出るミーコだが、勝利の祝福に現れた憧れの人・石川タクロウ(オラキオ)から、いきなり熱烈な愛の告白を受ける。
ヒデキに呼び出されたショウは、“実の息子との関係修復のためにゲームを教えてほしい”と頼まれる。ヒデキの息子がいつもプレイしているというゲームは『荒野行動』であり、息子はショウのチームメンバーである堀ミキオだったのだ。
その頃、セツコはミキオに再び会いに行き、ポンコツな実の娘・井口ナツミ(中村朱里(虹のコンキスタドール))を理解するため娘と同い年のミキオと距離を縮めようとする。初めは迷惑そうなミキオだったが、セツコの勢いに押され、自分がハマっているゲーム『荒野行動』を教えることになる。
そんなある時、ショウ、ミーコ、ミキオの3人チームに、現実世界でそれぞれ知り合ったヒデキ、セツコが参加し“クインテット”を組むことに。5人それぞれがゲームの技術を磨きながら交流を深めていく中、ショウ率いるクインテットチームは、とある事情から多額の賞金をかけて戦う『荒野行動』の公式大会への参加を決める。大会には、プロゲーマーで『荒野行動』での圧倒的な実力を持つ人物・テツト(亀井有馬)の存在があった……。
『荒野行動』という共通の話題を通じ、《リアル》では交わらなかったはずの登場人物たちが《ゲーム》の中で仲間として関わることで、徐々に運命の歯車が回り出すーー。
人間ドラマとコメディが心地よく、さらにガンアクションやゲーム『荒野行動』の細かいネタも随所に盛り込まれた本作。登場人物の誰かに必ず共感できる、観客の世代を問わない貴重な舞台作品となっているので、この機会にぜひ体感していただきたい。
公演は11月4日(月・祝)まで。チケットは当日引換券が各プレイガイドにて発売中。