絶望と希望のWACKアイドルオーディション合宿に密着。映画『IDOL-あゝ無情-』公開へ

絶望と希望のWACKアイドルオーディション合宿に密着。映画『IDOL-あゝ無情-』公開へ

Pop'n'Roll 編集部

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2019.09.13
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BiSH、BiS、GANG PARADE、EMPiRE、WAggが所属する音楽事務所・WACKによるノンフィクションエンターテイメント映画『IDOL-あゝ無情-』が、11月1日(金)より劇場公開される。

本作は、WACKが2019年3月に開催したオーディションに密着。アイドルを目指す少女が九州の離島・壱岐島で夢を叶えるために参加する過酷なサバイバル合宿と、その裏で起きたひとつの悲劇とその後にまで計約半年間密着したドキュメンタリー映画となっている。

メガホンを取るのは、『世界でいちばん悲しいオーディション』(2019)で監督を務めた気鋭の映画監督・岩淵弘樹。予測できない人間の濃厚な絶望と希望を描ききった。

本合宿オーディションはニコ生で24時間配信され続け、約230万人という脅威的な来場者数を記録したことも記憶に新しい。

歌、ダンス、マラソン、日々の過酷な試練を乗り越え、覚醒し、アイドルへの階段を上がっていく候補生たち。毎夜行われる容赦のない脱落者発表、理不尽かつ残酷な日々の現実に必死にあがこうとする少女たちがいる一方で起きた、ひとつのアイドルグループの解散。変化を望む者と拒む者達がそれでも「アイドルになりたかった」とすべてをむき出しにして走り続ける、少女たちのありのままを本ドキュメンタリーでは追い続けた。

時代を切り開き続けるWACKと、そのオーディション、そしてエンターテイメント業界自体にも切り込んだ様々な裏側が描かれ、夢を叶えるために、そして諦めるために見せる彼女たちの汗と涙に心を抉られる1本だ。

映画の公開決定に合わせて、特報も解禁となった。生々しい特報映像からの本編に乞うご期待。

渡辺淳之介(プロデューサー)コメント:
今回の映画はアイドルグループに入ることを目指すものと、アイドルグループを辞めるものの両極端が描かれた珍しいストーリーとなっています。両者ともに真剣勝負、アイドルを続ける限りは自分の人生のほとんどをアイドルにささげることになります。
カメラは容赦なく裏側だろうがなんだろうがメンバーたちをずっと追いかけていきます。この映画を見ているうちに目指すもの、辞めるもの、実は両極端に見える両者の選択はほぼどちらも将来の選択としては一緒なのではないかと思えてくると思います。
なにせ自分の人生がかかった一大勝負なのですから。
アイドルへのはたまた人生への渇望、絶望、混乱、カオスを見てもらえたらと思います。

岩淵弘樹(監督)コメント:
芸能事務所WACKの魅力は、むき出しの姿をさらけ出すことにあると思う。
オブラートに包んだ口当たりの良い言葉や態度では人の気持ちを動かせないことを、WACKの社長渡辺は所属するアイドルたちと、アイドルを目指す少女たちに何度も何度も教え込みます。
本作は3月に行われたアイドル合宿オーディションを舞台に、その裏側で解散を決めたアイドルグループ″BiS”に焦点を当てたドキュメンタリー映画です。「カメラを止めてもらっていいですか?」というアイドルに対して渡辺は「カメラがあることが当たり前じゃん、芸能界だよ」と言います。
生半可な決意では生き残れない世界で生きる人々の、崖っぷちの物語を見届けてください。

監督:岩淵弘樹 プロフィール
1983年、宮城県生まれ。大学卒業後、派遣社員となった自身を撮影した映画『遭難フリーター』(07)が山形国際ドキュメンタリー映画祭に招待され、09年に劇場公開。震災後の仙台のクリスマスを追った『サンタクロースをつかまえて』(12)は東京国際映画祭ある視点部門に出品後、劇場公開。ミュージシャン大森靖子と歌舞伎町のラブホテルで2泊3日過ごした『サマーセール』(12)はMOOSIC LAB2012でベストミュージシャン賞を受賞。東京アンダーグラウンドの音楽シーンを追った『モッシュピット』(16)が劇場公開。2017年のWACKオーディションを中心に映画化された『劇場版アイドルキャノンボール2017』(18)ではカメラマンとして参加。『世界でいちばん悲しいオーディション』(19)が劇場公開。現在はドキュメンタリーを中心に制作している。

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