ZOC[ライブレポート]“ゾックゾックの日” 愛と実力と気持ちのすべてをぶつけた初ワンマン│photo by Jumpei Yamada

ZOC[ライブレポート]“ゾックゾックの日” 愛と実力と気持ちのすべてをぶつけた初ワンマン

Pop'n'Roll 編集部

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2019.09.10
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ZOCが2019年9月9日、初のワンマンライブ<We are ZOC>をZepp Tokyoにて開催した。到着したレポートをお届けする。

撮影:Jumpei Yamada

<We are ZOC>2019/9/9@Zepp Tokyo

台風15号によって、大雨と強風に見舞われていた日本列島。「ゾックゾックの日」である9月9日も午前中から東京は交通麻痺でパニックに陥っていたが、開場時間の18時半にはたくさんのファンが会場に詰めかけ満員御礼。ZOCメンバーのファッションを取り入れた女性客も多く見られ、いわゆる一般的なアイドル現場とは違った熱狂の雰囲気が会場からも伺われた。

19時30分になり客電が落ちると、メンバーカラーのサイリウムが客席を彩り、大きな歓声と拍手が起こった。オープニングSEが流れ、メンバーの紹介画像とともに、香椎かてぃ、兎凪さやか、西井万理那、戦慄かなの、藍染カレン、大森靖子の順にステージに登場。6人がステージに立つと、ZOCはじまりの楽曲「ZOC実験室」でライブはスタート。

赤く大きなカーテンとシャンデリアが装飾されたステージ上で、6人と観客が“ゾックゾック”と一体となって叫び、のびのびとキレのあるダンスをしてみせると、戦慄が“人生は可愛くないと生きてる価値なくない?”というセリフではじまる「GIRL'S GIRL」を続けて披露。観客の盛り上がりからは、いかにこの日を待ちわびていたのかが伝わってくる。

<We are ZOC>2019/9/9@Zepp Tokyo│photo by Jumpei Yamada

それぞれが自己紹介をし、“ZOCというグループは、ご覧の通り個性が豊かどころではないメンバーを集めて、魅力が削られない、常識にとらわれないおもしろい世界を作っていこうということで結成し、1年間活動してまいりました。今日はその愛や実力や気持ちのすべてをステージにぶち込めてまいりますので目に焼き付けてください”と大森が挨拶。

香椎かてぃが“声出せるか〜?”と客席を煽り、キュートでハードな「IDOL SONG」、ブレイクビーツ調のディスコソング「イミテーションガール」、兎凪さやかが“ねえ〜チュウして”というセリフで始まる「チュープリ」を立て続けに披露した。

<We are ZOC>2019/9/9@Zepp Tokyo│photo by Jumpei Yamada
<We are ZOC>2019/9/9@Zepp Tokyo│photo by Jumpei Yamada

再び設けられたMCでは、「エロ天下一武道会」をイメージして香椎かてぃが原宿でコーディネートしたという新衣装について、ZOCメンバーの炎上について笑いをまじえながら語り、新曲「断捨離彼氏」を初披露した。ステージ後方の画面にMVが流れ、妖艶な雰囲気でパンツを手でくるくるする戦慄かなのが写ると、観客からは黄色い声援が沸いた。

ハードでEDM調のサウンドに乗せた力強い女性像が描かれる同楽曲を歌い終えると一度メンバーはステージ脇へ。メンバー1人が、別のメンバーの第一印象、今の印象、好きなところ、直して欲しいところ、一言を言う映像が流れ、そのメンバーがステージに現れると、この日のために大森が書き下ろしたソロ楽曲をパフォーマンス。

<We are ZOC>2019/9/9@Zepp Tokyo│photo by Jumpei Yamada
<We are ZOC>2019/9/9@Zepp Tokyo│photo by Jumpei Yamada

戦慄かなのの「moreきゅん奴隷」は、軽やかなダンスでかわいらしい楽曲。大森が曲を書いたとき戦慄が涙を流したという同曲を、メリハリのあるダンスとともに堂々と披露した。

続けて、戦慄がZOCのエースと語り登場した藍染カレンは、アダルトで昭和歌謡的なダンスポップ曲「紅のクオリア」を表現力豊かにパフォーマンス。

大森が鬱になりながらも作り上げたという西井万理那「それな!人生PARTY」では、明るいロック調の楽曲に乗せて西井がカラーボールを客席へ投げる姿が印象的だった。

兎凪さやかソロ曲「愛モード」は、エレクトロ調のポップ楽曲。「ぴっ」という言葉がかわいらしい彼女らしい楽曲に会場は沸いた。

香椎かてぃソロ曲「仮定少女」はアコギから始まり、大森楽曲を感じさせる力強さを持った曲で、香椎の力強い歌い方で客席は盛り上がりを見せた。

そして、ソロパート最後は、大森靖子が「非国民的ヒーロー」を、その圧倒的な表現力で歌い、客席を魅了した。

<We are ZOC>2019/9/9@Zepp Tokyo│photo by Jumpei Yamada

ソロパートを終え衣装を変えた6人がステージに集結すると、藍染と大森のコーラスが美しい「ピンクメトセラ」、ハードでデジタルな「draw(A)draw」をパフォーマンス。戦慄の遅刻癖についての話題を中心に明るくメンバー同士で語り合い、戦慄が初めて遅刻について謝るシーンには拍手が起こった。

メンバーとともに振り付けの練習をしたのち、ZOCの1stシングル曲で代表曲でもある「family name」をパフォーマンス。キャッチーながら、ZOCの宿命を歌詞に込めた楽曲に、それまでの盛り上がりをさらに超えるこの日1番の盛り上がりを見せた。

最後は新曲「A Innocence」を初披露。観客たちがじっくりと楽曲に耳を傾けるような、これからのZOCの新機軸になるような楽曲で本編は幕を閉じた。

<We are ZOC>2019/9/9@Zepp Tokyo│photo by Jumpei Yamada

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