華村あすか、アンニュイな表情を切り取る　映画『光る川』ポスタービジュアル解禁

2025年3月ユーロスペースにて公開が決定した映画『光る川』（カルチュア・パブリッシャーズ配給）のポスタービジュアルが解禁された。

同作は、『アルビノの木』『リング・ワンダリング』など国内のみならず海外映画祭でも多数受賞の異才・金子雅和監督の最新作。金子は、川や山といった圧倒的なロケーションと民俗学・美術等に裏打ちされた世界観により、現代人が忘れかけている自然への畏怖や人間の根源にある生命力を描き出す作風で国内外から注目を集めている。長編3作目となる『光る川』は、11月にスペインで開催された＜第62回ヒホン国際映画祭＞でユース審査員最優秀長編映画賞を受賞。

同作では無垢な少年の眼差しを通し、現代化への分岐点となる高度経済成長期、そしてさらに昔、まだ人が自然への畏怖を持っていた時代が交錯して描かれる。少年が目撃する里の娘と木地屋の青年の関係性には、支配的な社会制度から解き放たれた世界へ向かおうともがく様が描写され、疲弊する現代人への原点回帰的なメッセージが秘められている。

物語の根幹を支える女性・お葉を演じるのはNETFLIX『シティーハンター』くるみ役で注目を集めた華村あすか。お葉との悲恋の相手・朔にNHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ！』でも話題の葵揚。物語の眼差しとなる少年・ユウチャとお葉の弟・枝郎を子役の有山実俊が1人2役で演じている。また、足立智充、山田キヌヲ、堀部圭亮、根岸季衣、渡辺哲といったベテラン、そして『リング・ワンダリング』に続く出演となる安田顕まで、多彩な顔ぶれが揃った。

深く引き込まれそうな水辺、近寄りがたさすら感じさせる洞窟や滝、悠久の時を刻む山々の情景など、CG一切なしの神秘的な自然が物語を彩る大きな要素となっている。音楽は、細田守監督作品を手掛けてきた音楽家・高木正勝が書き下ろし、繊細に演奏している。

今回解禁となるポスターは、華村あすか演じるお葉の横顔を捉えたビジュアル。初めての恋に心踊らせながらも、周囲の反対やままならない家族関係の中で葛藤していくお葉。美しさの中にどこか物悲しさを漂わせる、アンニュイな表情が印象的なビジュアルとなっている。

併せて新場面写真も解禁。今回はキャストにフォーカスした場面写真となっている。お葉の悲恋の相手であり、山の民として生きる木地屋の青年・朔を演じた葵揚は、その鍛え上げられた肉体で役柄に説得力を持たせている。安田顕演じるお葉の父・常吉の姿も初解禁。一家の長として、生き方の相入れない山の民に恋をした娘を危惧し、木地屋の長・松（渡辺哲）に申し入れて若き恋人たちを引き裂くが、それが長年言い伝えられていく悲劇の引き金を引いてしまう。

またユウチャ（有山実俊）の家族、父・ハルオ役の足立智充、母・アユミ役の山田キヌヲ、祖母役の根岸季衣や集落にやってきた紙芝居屋役の堀部圭亮の場面写真も解禁する。