第7回:アイドルファンとの対談vol.1|二丁目の魁カミングアウト ミキティー本物の「本物のアイドル論」 ミキティー本物とアイドルファンとの特別対談vol.1
ミキティー本物(二丁目の魁カミングアウト)
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アイドル界のさまざまなトピックを、唯一無二のゲイアイドルだからこその視点で斬り込む連載コラム(隔週土曜日連載)。今回と次回は、ミキティー本物とアイドルファンとの対談企画を実施。一般のアイドルファンを相手に、はたしてどんなトークが飛び出したのか?
常にアイドルモードで
アイドルファンA:
ミキティーさんはオフが少ないのは大変じゃないですか?
ミキティー本物:
丸々1日休みとかはないんだけど、ライブ以外のお仕事がない日も“みんなでご飯に行こう”ってなっちゃうから、結局メンバーと会うことが多いかも。もともとメンバーみんな、友達が多いタイプではないから、メンバー同士でご飯を食べに行って、そこで次のワンマンの話とか夢の話をして、何かいいアイディアが出ればそのままカフェに移動してミーティングを始めちゃうの。それって、本能なんだよね。だから、無理にオフの日を決めようとは思ってなくて。今はいい意味でオフとオンを分けない生活をしているかな。だから全然苦じゃないの。今、この状態が幸せだから、逆に仕事のオファーが少なくなって休みが増える方が怖いかな。
アイドルファンA:
そうなんですね。ライブの本数がすごく多いから、大丈夫なのかなって気になってました。
ミキティー本物:
ちょっとでも空きがあると、そこの隙間にスケジュールを詰め込んじゃう癖があるんだけど、そうすると、おなカマ(二丁目の魁カミングアウトのファンの総称)の方が私たちに会うために無理をしてでも頑張ってくれちゃうんじゃないかなって心配になっちゃうの。
アイドルファンA:
アイドルファンとしては、ライブをやってくれること自体がすごくありがたいし、できれば全部行きたいと思ってるくらいです。
ミキティー本物:
私たちも、たくさん来てくれるのはすごく嬉しいんだけど、その分、負担になっちゃってないかなって心配しちゃうんですよね。
この出会いは一期一会
アイドルファンA:
私は行きたいと思ったら、ライブにたくさん行っちゃうタイプなので、負担には感じないです。むしろ、もっと早くそのグループに出会いたかったなって気持ちになりますね。
ミキティー本物:
私たちは、出会ったタイミングがその人と出会うべきタイミングだったって考えるようにしてるんだけど、ファン目線で考えたら、もっと早く会いたかったって思っちゃうよね。おなカマにとって、私たちと出会ってからの時間が宝物のようなものになってくれたらって思うけど、もし私たちにもっと早く出会っていたとしたら、その分、その間に費やしていた私たち以外の時間や経験はなくなってしまうじゃない。私自身もアイドルをもっと早く始められていたらなって思ったこともあったんだけど、そう思った時にそれまでのことを思い返してみたら、アイドルをやっていなかった期間に経験したことは、どれもとっても大切なことだったの。二丁魁の曲の中には、私の実体験をもとに書いている歌詞もあるから、その時代に経験したことがなかったら、その歌詞も書けてなかったんだろうなって。そう考えると、これまで生きてきた時間すべてが必要なものだったんだよね。だから、おなカマも同じように、私たちに出会う前の時間もその人にとって宝物みたいな時間であってほしいなって思う。
アイドルファンA:
過去に販売されていたグッズが欲しかったなとか、ライブを観たかったなって思ってしまうこともあったけど、そういう風に考えてみたら、すべて一期一会だったんですね。
ミキティー本物:
そう思ってもらえたら、私たちも嬉しいな。
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