FES☆TIVE［ライブレポート］赤レンガ倉庫を狂騒空間に！「やっぱりFES☆TIVEって野外で自由なライブが一番良い」

撮影：ワタナベタイシ
文：石山喜将

青葉ひなり、土光瑠璃子、南茉莉花、八木ひなた、髙木ゆりあの5人組“お祭り系”アイドルユニット・FES☆TIVEが、8月24日（水）・25日（木）神奈川・横浜赤レンガ倉庫広場にて＜赤レンガスプラッシュ祭＞を2日間開催。DAY1の本日は、ワンマンライブを実施して計20曲を披露した。このワンマンライブでは、ファンが待ちに待った、声出し・コールOK・横移動可能なFES☆TIVEらしさ溢れる、お祭りのようなライブを展開した。

赤レンガ倉庫広場の開放感溢れるステージに、胸を躍らす観客の姿がそこにはあった。夏にぴったりな環境が用意されていた。開演時間になると、FES☆TIVEお馴染みのSEが流れる。“お祭り系”アイドルらしく太鼓や花火など“お祭り”要素が、エレクトロニックに落とし込まれたサウンドに合わせ、初披露となる新衣装でメンバーが登場。ワンマンライブが火蓋を切った。

代表曲「OIDEMASE〜極楽〜」からスタート。イントロが流れた途端に、“待ってました”と言わんばかりに大歓声が上がる。FES☆TIVEのステージは、楽曲を通して、ファンがコールや一緒に踊ることでステージが完成される。近年のコロナ禍によりそれが封じられ、きっとファンにとってはFES☆TIVEのワンマンライブで、大きく声を出して踊りたいと思っていたはずだ。だから、前述の通り、“待っていました”というのは、「約2年待っていました」という意味合いに近い。横移動、ターン、振りコピで、スタートから熱狂していく。同事務所に所属しているI MY ME MINEが、観客へ水鉄砲を噴射し、ステージからは水しぶきが上がり、十二分に心から楽しむオーディエンス、メンバーの姿が見られた。普段のアウトロよりも長めの「OIDEMASE〜極楽〜」で、スタートからエンジン全開に。

次は、人気曲の「マジカルパレード」をドロップ。ジャンプをして、楽しそうに踊るメンバーに呼応して、大きくジャンプするファン。恒例となった、ファンとの掛け合いのパートでは、髙木ゆりあが煽りを入れ、ステージを大きく使い、盛り立てていく。加えて、青葉ひなりが促すと、客席では綺麗なウェーブが巻き起こった。続く「サカサマサマー」では、クールでありながら、シンクロ率の高いアクトを展開。腕を大きく振ったり、“サカサマ”をイメージした振り付けを魅せる。メンバーは、ファンの嬉しそうな姿を見ながら、歌い、踊る。一致団結してライブを盛り上げていった。

まだまだヒートアップさせるため、どんどんと加速させるFES☆TIVE。EDM調の「ナデシコシンパシー」で、ステージからバブルが上がる中、会場の全員が身体を揺らす。続いて、人気楽曲「シダレヤナギ」は、ファンもコールでメンバーのパフォーマンスをアシスト。みんなの気持ちがどんどんと昂っていく。タイトルにちなんだ三角形を表した振り付けの「トライアングル」、八木ひなたのソロ歌唱が魅力的だった「ゆらゆらゆらり恋心」と続く。

疾走感のあるサウンドにマッチした、多くの人にエールを送るナンバー「しゃかりきトップランナー！」では、クラップを誘導して、会場には大きな手拍子が巻き起こる。この楽曲で、南茉莉花が“横浜マラソン大会を開催します！”と宣言し、メンバーがステージ上を走るという定番の流れも。今回の勝者は、土光瑠璃子だった。「カンフーミラクル〜愛〜」では、タイトルの通り中華をモチーフにしたパフォーマンスで盛り上げ、メンバーのダンスソロを披露するブロックへ。 お祭り感を全面に出して、一緒にダンスしたり、クラップしたりと大盛況の「大将と祭りの恋愛フェスティバル」。タイでも話題になった「微笑ノ国」は、タイ語の歌詞や早いBPMでアクティブさを見せる。ギターサウンドが爽やかに響く「ボクノナマエ」では、感情が乗った歌唱でさらに引き付け、「夏リア旋律」で夏らしく開放感が溢れるように熱唱。これまでに熱いステージングが、この2曲に関しては、涼んだ雰囲気に。新旧の楽曲を織り交ぜたセットリストで、魅惑のステージを展開していった。

数分間の休憩を挟み「ハレとケ！あっぱれ！ジャパニーズ！」を投下。この曲でも、イントロから大きな歓声が上がった。“日本のおもてなし”をテーマに、FES☆TIVEのロゴにも入ってる“From Japan”を意識した、日本から世界へを目指す同曲。オーディエンスも横移動、振りコピをして、気持ちよさ全開。夏らしさと多幸感のある空間に。そしてこの楽曲でも、間奏が長めにアレンジされており、メンバーがステージ上をサークルになって回り、合わせてファンもサークルになって観客席フロアを回る。いくつものサークルが作り出され、会場を彩った。この後のMCで明らかになったが、髙木ゆりあが“はい！”の掛け声を64回も発したそう。最高に楽しい雰囲気がそこに広がっていた。壮大なテーマのポジティブチューン「人類！WE ARE ONENESS！」では、メンバーの一人ひとりが輝きながら、ユーロビートに合わせて、息の合った歌唱と踊りでさらにラッシュをかける。「トラとウマ」では、手をお互いに振り合って、さらに一体感を増していった。

ラストにかけても、まだまだエネルギーは落ちることはない。アッパーナンバー「ゴートゥーフェス☆」や、本編最後は、最初に披露した「OIDEMASE〜極楽〜」を再度披露。“シャトルラン”と題したこのパフォーマンスでは、アウトロでリズムがどんどん速くなっていき、メンバーも、オーディエンスもそのリズムに合わせて、横移動、ターンを繰り返す。もはや体力勝負。熾烈さがあると言ってもよいこの演出で、全員が高揚していった。このライブは終始、ボルテージが非常に高かった。

こうして本編を終えて、メンバーがステージを去ると、クラップではなく、大きなアンコールの歓声が巻き起こった。メンバーが再登場し、このライブに対して感謝を述べた。さらにメンバーを代表して、青葉ひなりがコメントを残した。

“やっぱりFES☆TIVEって、野外でワンマンライブすることが夢で、こうやって皆さんが、椅子もなく、自由に動けるライブが、私たちにとって、一番良いライブだと思います。この2年間くらいは、コロナの影響で声だったりとか横移動だったりとか、ジャンプとか、FES☆TIVEの良いところをずっと出せなくて、本当に辛い時期だったんですけど、こうやってみんながまた楽しんでくれている姿を見ると、まだまだ頑張れるなって思うし、逆にFES☆TIVEは、またここからだなと思っています。

こうやって皆さんが楽しんでいる姿というのが、私たちのTwitterからアップされることで、またみんな来たいと言ってくれていて。やっぱりFES☆TIVEのライブはみなさんの笑顔のおかげだし、楽しんでくれているおかげだなって思っています。だから、これからも皆さんの「楽しい」で、アイドル界イチ、楽しいライブを作りましょう！“と率直に語った。

アンコール1曲目は、しっとりとしたイントロから推進力のあるステージを届ける「ダ・パンデミック」。そしてこのライブ最後は、本日3回目の「OIDEMASE〜極楽〜」を披露。今まで何度も歌い、踊ってきたこのナンバーを今でもずっと歌い紡いでいる。この楽曲は、いつ、何度聴いても気持ちが昂る。コロナが流行する前から、ずっとこの楽曲でアイドル業界を盛り上げてきた。それくらい大切な楽曲であるし、アイドル界でも屈指のアッパーナンバーへと成長を遂げた。それを実感させられる。エンドレスと題したこともあり、アウトロが1分半近くも鳴り続け、最後までコールとダンスを続けていった。赤レンガ広場はもはや狂騒状態。全員が思いっきり歌い、声を出す。それがFES☆TIVEらしさと言える。最後の最後まで、熱量は落ちることなく、むしろ上昇し、最高潮へと達していた。

こうして、FES☆TIVEワンマンライブ「赤レンガスプラッシュ祭 DAY1」は幕を閉じた。明日8月25日（木）の＜赤レンガスプラッシュ祭 DAY2＞は、今をときめく多くのアイドルが出演する。

FES☆TIVE ＜赤レンガスプラッシュ祭＞

2022年8月24日（水）神奈川・横浜赤レンガ倉庫広場

セットリスト

[ セットリスト ]
M1. OIDEMASE〜極楽〜(Long Ver.)
M2. マジカルパレード
M3. サカサマサマー
M4. ナデシコシンパシー
M5. シダレヤナギ
M6. トライアングル
M7. ゆらゆらゆらり恋心
M8. しゃかりきトップランナー！
M9. カンフーミラクル〜愛〜
M10. 大将と祭りの恋愛フェスティバル
M11. 微笑ノ国
M12. ボクノナマエ
M13. 夏リア旋律
M14. ハレとケ！あっぱれ！ジャパニーズ！(間奏32ver)
M15. 人類！WE ARE ONENESS！
M16. トラとウマ
M17. ゴートゥーフェス☆
M18. OIDEMASE〜極楽〜（シャトルラン）
アンコール
M19. ダ・パンデミック
M20. OIDEMASE〜極楽〜（エンドレス）