まなみのりさ&FRUITS ZIPPER[イベントレポート]リスペクトの想いが交差して生み出した飛び切り温かな化学反応
Pop'n'Roll 編集部
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まなみのりさが、Pop’n’Rollとタッグを組んでお送りする対バンライブイベント<Goodbye IDOL, Hello IDOL vol.1>が、7月12日(火)に恵比寿CreAtoにて開催された。
<Goodbye IDOL, Hello IDOL>は、2023年4月1日(土)の中野サンプラザワンマンライブをもって解散が決定しているまなみのりさがホストとなって、華々しい世界から去っていくアイドルと、新しく華を咲かせたアイドルを結ぶ対バンイベントである。
その記念すべき第1回目に出演したのは、2022年4月にデビューしたFRUITS ZIPPER。
本記事では、それぞれが持ち味を出したステージを展開し、温かい雰囲気を作り上げた同イベントのレポートをお届けする。
<Goodbye IDOL, Hello IDOL vol.1>恵比寿CreAto(2022年7月12日)
文:竹内伸一
■FRUITS ZIPPER
トラブルを乗り越えて見せた無限のポテンシャル
先攻はFRUITS ZIPPER。軽快な「君の明るい未来を追いかけて」のイントロに乗せて、櫻井優衣が何やら観客に語りかけているが、どうやらマイクのトラブルのようで、彼女の声は会場には届かない。櫻井のボーカルパートになっても、やはりマイクは不調で、彼女の歌声は聴こえてこない。すると、すかさず仲川瑠夏が、自分のマイクを櫻井に手渡すと、櫻井の声は会場に響き渡った。パフォーマンスが続く中、落ち着いて仲間をフォローをする様子は、4月にデビューしたばかりのグループとは思えない堂に入ったものだった。曲の後半もマイクが1本不調のままだったが、6本のマイクを7人でウマく渡し合いながらライブを続けており、そのチームワークのよさも目を見張るものがあった。
MCを挟んで今度は激しいダンスチューンを連発。7人はクールなダンスを披露していく。櫻井のマイクはまだ復旧しないようで、「Re→TRY&FLY」では、ノーマイクで力強い歌声を響かせる場面もあり、実に見応えがあった。「We are Frontier」では、真中まながひと際大きな動きで目を引けば、鎮西寿々歌は、曲の雰囲気に合わせて少し妖艶な表情も見せて、ライブを盛り上げていった。
2度目のMCでは、Pop’n’Rollで櫻井とりさが、このライブに先立って対談した話に。“前世では会えなかったので、何年か越しにようやく会えてすごく嬉しかった!”と櫻井が感激した面持ちで語ると、早瀬ノエルが“対談を読んだんですけど、歴が長いおふたりの話は勉強になるなと思いました(笑)”と笑わせて場を和ませる。続けて櫻井が“パフォーマンスはもちろんだけど、MCでも想いを伝えるのがすごくウマい”とまのみのりさの素晴らしさを力説すると、月足天音が“私たちも見習ってピュアに想いを伝えていきたい”と話をまとめて後半戦へとつなげていった。
松本かれんが“私たちの可愛いところを見つけてください”と前置きして始まった「わたしの一番かわいいところ」では、クールに攻めた前ブロックとは一転、キュートに歌い踊る。今度は場面ごとに7人の表情がくるくると変わっていき、表情でも魅了していく。「完璧主義で☆」を今度は全力で歌い踊り、ラストは「RADIO GALAXY」。ポップかつキュートなパートから、途中ヘヴィなパートを盛り込むなど、めまぐるしく変幻するサウンドに合わせて、可愛らしく、激しく、華やかに、賑やかにと多彩な表現で魅せるこの曲は、彼女たちの魅力がすべて詰まっているかのようだった。観客も熱演に応え、ラストの“ラララ~”のコーラスパートでは、サイリウムが大きく左右に揺れる。フロアに美しい光景が生まれて彼女たちのライブは幕を閉じた。
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