井上小百合[イベントレポート]わんぱくだった子ども時代を振り返る「先生に怒られた記憶が…」映画『ラストサマーウォーズ』全国公開記念舞台挨拶にて
Pop'n'Roll 編集部
Pop'n'Roll 編集部
-
ポスト
-
シェア
-
ブックマーク
映画『ラストサマーウォーズ』が、本日7月2日(土)にシネ・リーブル池袋 シアター1にて全国公開記念舞台挨拶を開催。
同イベントには、阿久津慶人、井上小百合、櫻井淳子、デビット伊東が登壇した。
本記事では、オフィシャルレポートをお届けする。
同作は、狭山茶の主産地として有名な埼玉県入間市を舞台に、小学6年生の映画好きな男の子が、想いを寄せる女の子の引っ越しが決まったことをきっかけに、彼女をヒロインにした自主映画作りをスタートさせようと奮闘する青春ジュブナイル映画となっている。
主人公の宮竹陽太役を演じる阿久津は、会場いっぱいに詰めかけた観客を目にした心境を尋ねられると“「失敗したらどうしよう」ってプレッシャーが……”と緊張した面持ちで語り、伊東から“失敗しないから大丈夫!”と背中を押されたが、“(観客がいっぱいで)嬉しいんですけど(プレッシャーに)潰されそうな感じです……。頑張っているんですけど、今けっこう押しつぶされそうな感じです”と吐露して観客の笑いを誘った。
また、主演という立場での映画撮影は緊張しなかったかと尋ねられた阿久津は“初めての主役なのでめちゃくちゃプレッシャーがかかっていて、失敗しないかなとか、足を引っ張ったりしないかなってめちゃめちゃプレッシャーに潰されそうになって、めちゃくちゃ緊張しました”と回顧し、完成した作品を観て“やり切ったんだという達成感があって、すごく嬉しかったです”と語り、観客から温かい拍手を浴びた。
そんな阿久津の主役ぶりについて、土方先生役を演じる井上は“素晴らしかったですよ! すでに大物俳優でした。初日から台本がすべて頭に入っていて、阿久津くんが台本を読んでいるところを私は見たことがないですし、私は勉強させられてばかりでした”と舌を巻くと、阿久津は“話を盛られているかもしれません”とコメントして笑わせ、“まったく見てないわけではなくて、5分くらいは見ました”と正直に答えた。
加えて、陽太の母・宮竹晴子役を演じる櫻井は“家族のシーンで、監督から「こういう風にやった方がいいよ」って言われたことを飲み込んですぐに演じられていたので、やはり大物だと思いました。理解力があるよね”と阿久津を絶賛したが、阿久津は再び“これも話を盛られているかもしれません”と指摘して会場を沸かせ、“小学校6年生だし、そこまで理解力はないと思います”と謙遜した。
そして、陽太の父・宮竹宏役を演じる伊東が、家族団欒の食卓のシーンは8割アドリブだったこと明かすと、井上は“すごく自然で、本当に家族の食卓を覗き見している感じがして、めちゃくちゃ温かい気持ちになりました”と声を弾ませ、“私は大人数の家族で多い時だと家に11人くらいいて、あんな風に家族みんなで集まって「食事です」みたいなことがなかったので、「家族っていいな」って思いました”と笑顔を見せた。
さらに、同作の企画を聞いた際の心境を尋ねられると、井上は“嬉しかったです。私も埼玉出身なので、地元に貢献できるなというのと、埼玉出身の方々とお仕事ができる機会もなかなかないので、すごくワクワクしてクランクインしました”と話し、先生役は初めてだったそうで“むしろ今までは生徒役が多かったのですごく新鮮で、最初は子どもたちとどう接したらいいのかなって考えていたんですけど、今思えばそんな必要なかったなって。みんないい子だし、しっかりしているので、逆に「子どもたちだからどうこうしよう」と思っていた私が情けなかったなって思うくらい、素晴らしい現場でした”と語った。
同じ質問に、櫻井は“私は入間市の隣の鶴ヶ島市出身なので、隣の街だけど参加できて嬉しいなと思って、子どもたちがキラキラと輝いていて活躍しているので、出来上がったものを観て涙してしまいました”と目を輝かせ、伊東は“僕は中学から入間市ですが、「我が街が」という意識よりも、近くには大きな街があるので、そこに肩を並べるわけではないですけど、入間市がフィーチャーされることは嬉しいですよね”としみじみと語り、“うちの両親は入間市にいるんですけど、昨日電話がかかってきて、「あんた観たわよ。子どもたちがよかった」って。でも本当に子どもたちがよかったです”と阿久津らを称えた。
小学6年生の子どもたちが活躍する本作にちなみ、小学6年生の頃の自分に声をかけるとしたら、なんと声をかけたいか質問されると、井上は“私は男の子みたいに遊びまわっていて、ちゃんとしたことをちゃんとやっていなかったので、「ちゃんとしなさい!」って言いたいです(笑)”と言い、“完全に男の子でしたね。お兄ちゃんよりお兄ちゃんで、「ボク何歳?」って聞かれるくらい「少年」って感じだったので、今こうやってお仕事をしていることを、地元のみんなから1番不思議に思われていますね”と打ち明けた。
一方、櫻井は“井上さんと真逆で、小さい頃から家の中で弟とファミコンをやっていたので、「もっと外に出なさい」って言いたいですね。鶴ヶ島というところも入間市と同じように素敵なところがたくさんあるのに、あまり外で遊んでいなかったので、もし戻れるならもっと弟や仲間たちと外でいろいろな遊びができたらなと思います”と話し、転校が多く友だち作りに必死だったという伊東は“黒板消しをドアに仕掛けて、先生が見事に引っかかったあとに下にバケツも置いておいて、バケツにも引っかかってすごく怒られましたもん。その時に戻って言えるなら「バケツはやめておけ」って言いたいですね”と笑顔を見せた。
これに、井上も“私もやっていました。先生に怒られた記憶が……”と黒板消しをドアに仕掛けるようなわんぱくな子どもだったことを明かし、最近、その先生から手紙をもらったそうで“(前日、入間市で行なわれた)舞台挨拶にいらっしゃったかわからないんですけど、「12歳の時の私のことを思い出します。あなたの背中を思い出して、いま立派になったことを感慨深く思います」ってお花とお手紙をいただきました。あんなに私ヤンチャ坊主していたのに(笑)”と遠くを見つめた。
最後には、宮岡太郎監督がマイクを持ち“少子高齢化のこの時代、子どもたちを主役にした実写映画がすごく少なくなってしまっていることに危機感を抱いていまして、あえてこの時代に実写で子どもたちが躍動している映画を作りたいという想いを込めて作りました”と熱く語り、“この映画を通じて子どもたちに夢を追ってほしいと思うとともに、1人でも多くの子どもたちが、小学生だった時の僕のように、映画って面白いな、映画って楽しいなって思っていただけたら素敵だなと思います。この映画の輪を広げていきたいと思いますので、引き続き、よろしくお願いいたします”と挨拶した。
なお、7月8日(金)には、兄役の長妻怜央が新宿、吉祥寺、横浜にて舞台挨拶することが決定。詳細情報は公式Twitterならびに劇場公式サイトにて。