predia[ライブレポート]解散ライブで見せつけた大人アイドルの矜持「心から幸せな大人アイドル人生でした」
Pop'n'Roll 編集部
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prediaが、6月5日(日)東京・立川ステージガーデンで、ファイナルライブ<predia Final Live ~Thank you for all my dia~>を開催した。本記事では、オフィシャルレポートをお届けする。
predia<predia Final Live ~Thank you for all my dia~>立川ステージガーデン(2022年6月5日)
ライブ撮影:緒車寿一
このライブをもって解散するprediaの最後のステージを見届けようと集まったファンで埋め尽くされた会場は、彼女たちの旅立ちを祝う想いと、別れを惜しむ感情が入り混じる独特な雰囲気となった。
客席の灯りが落ちると、歴代のMV、ライブ、アーティストフォトがフラッシュする映像が、ステージのビジョンに映し出され、スターティングSEとともにメンバー6人が登場。
グループ史上チャート最高位を記録したラストシングル「DRESS」で、ライブはスタート。同曲で披露したシルバーのスパンコールドレスに身を包み、「Welcome back to your place」、「刹那の夜の中で」、「BAD HABIT」と立て続けのアップナンバーで、会場の空気を跳ね上げる。
“可愛いだけじゃ物足りないみなさん、大人の遊び場へようこそ!”。お馴染みの挨拶を経て、続く1stセクションでは「BABY KISS」、「Close to you」、「Re-Make」とキュートな曲が並び、楽し気な雰囲気が各メンバーから会場全体へ瞬く間に広がっていく。
“今まで何回ライブをしてきたんだろう?”という沢口の問いかけに、“500回くらい? 全部来たって人いる?”と桜子が会場に投げかけると、さすがに全部はいなかったが、9割参加の猛者や逆に初めてライブに来たといったなどの手が挙がり、メンバーを喜ばせる。
和やかな想い出トークのあと、「NAKED」、「BOROBORO 〜この愛はボロボロになる運命なのか〜」、「you slipped away」、そして「Dream Of Love」を歌い終え、メンバーは1度ステージをあとにする。
ステージ上のビジョンには、全員で会食をするメンバーの映像が登場。
「We are predia!」の掛け声を皮切りに、11年間の想い出話やエピソードトークを披露。しみじみと懐かしいムードが漂う中、新生prediaの幕開けとなったナンバー「東京マドンナ」で後半戦がスタート。赤いドレスに衣装チェンジしたメンバーが躍動する。
シングル曲以外のカテゴリーで、ファン投票1位に選ばれた「クレオパトラ」、「MUSIC」を挟み、「You're my Hero」ではビジョンにメンバー手書きの歌詞が映し出され、ファンとの大切な曲に彩りを添えていく。
メジャーデビューシングル「壊れた愛の果てに」、メジャー2ndシングル「美しき孤独たち」を立て続けに届けて、ライブはいよいよクライマックスへ。
湊:
なんかもう終わっちゃうんだね。ここまですごい楽しすぎちゃったんだ。
水野:
だって私まだ泣いてないんだよ。
限られた最後の時間を惜しむ気持ちを振り切るように、ラストセクションは「Crazy Cat -10th Anniversary Ver.-」、「禁断のマスカレード」、「SUPER WOMEN」、「The Call」をノンストップで畳み掛けて、本編は終了。
メンバーが去ったステージのビジョンには、各メンバーからのメッセージと“ありがとう”の言葉が映し出され、アンコールの登場を待つファンに、感謝の気持ちを伝える。
そして、アンコールでは、最新にして最後の衣装となったラベンダーカラーのドレスで登場し、すべての人たちへの感謝の気持ちを込めた最後の楽曲「Thank you for all my dia」をパフォーマンス。そして「Wake Up」を歌い終えたところで、メンバー1人ひとりが、それぞれの想いを口にした。
村上:
最後にこんな素敵なライブができたのは、6人一緒に頑張れたから。解散しても、prediaの音楽が、みんなに寄り添ってればいいなと思います。
まえだ:
ファンが愛し続けてくれたから、prediaはこうして続けてこれました。今日過ごした想い出、みんながくれた愛は“ちゃん”にとって宝物なので、今日2022年6月5日は忘れられない1日になりました。
水野:
終わりかけ、ということを、ステージに立ち実感しました。いろいろ伝えたいことはいっぱいあるんですけど、11年間振り返ったらめちゃくちゃ幸せだった。私をアイドルにしてくれたのは、ファンのみんななので感謝しています。
桜子:
先に卒業したメンバーも含めて、みんなと一緒にやってこれてよかった。東京ドームでやるという夢は叶えられなかったけど、人数とか数字で表せない部分で、十分に夢を叶えさせてくれました。だから、すごく幸せで、何の悔いもありません。
湊:
prediaのメインボーカルとして歌い続けてこれたのは本当に誇りに思います。心から幸せな大人アイドル人生でした。
沢口:
predia歴代のメンバーの中では、私が1番の問題児ではなかったのかという自覚があります。そんな私に温かく手を差し伸べてくれて、時には怒ってくれて、私にとってはそういう人たちは初めての存在だったから、すごく出会えたことを嬉しく思っているし、人を信じることはいいことだなと思いました。prediaのメンバーとして頑張っていくうちに、もっともっとこのグループのためになるように頑張りたいと思えるようになりました。
涙を交えた最後のMCを終え、prediaの始まりの曲「Dia Love -10th Anniversary Ver.-」、続くダンサブルなスタンダードナンバー「Paradise」で会場の熱気は最高潮に達した。
“次が本当にラストの曲です。明日からまた新しい一歩を踏み出す、ここにいる全員にLife goes on !!”の掛け声で、ラストナンバー「カーテンコール」がスタート。
噛みしめるように歌い終えると、メンバーがステージのセンターで一列に並び、“以上、prediaでした! ありがとうございました!”とマイクを通さない精一杯の叫びでフィナーレ。
全26曲、約2時間半を超えるステージを最高のパフォーマンスで駆け抜け、prediaの活動に終止符を打った。
ライブをやり終えたメンバーの清々しい表情は、11年間ともに歩んだファンとprediaの素敵な時間を物語っているようだった。
グループ名の由来はダイヤの原石。多彩な楽曲と、軸にある大人系セクシーアイドルとしての表現の統一性、そして圧倒的なクオリティのパフォーマンスは、ほかのアイドルとは一線を画し、長く長くトップを走り守り続けた唯一無二のアイドルpredia。
この日の彼女たちは、誰よりも、何よりも、どんな宝石よりも強く光り輝いていた。