恒松祐里[イベントレポート]主演ホラー作の撮影秘話を語る「生涯見ることはもうない光景だと思うので……」映画『きさらぎ駅』完成披露上映会にて
Pop'n'Roll 編集部
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映画『きさらぎ駅』(6月3日公開)の完成披露上映会が、本日5月6日(金)に東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で開催。
主演の恒松祐里、共演の本田望結、莉子、佐藤江梨子、永江二朗監督が登壇した。
本記事では、オフィシャルレポートをお届けする。
インターネット掲示板発、現代版“神隠し”と言われ、人々の心を虜にしてきた都市伝説をもとにした今作。大学で民俗学を学ぶ女子大生の堤春奈(恒松)が、現代版神隠しとしてネット上で話題となった“きさらぎ駅”という異世界駅を卒業論文の題材として決め、その謎に迫る姿を描く。
今作で映画初主演を果たした恒松は、“こんなにもたくさんの人に愛されている都市伝説の映画の主演を務めさせていただけて、すごく光栄でした”と目を輝かせ、“実は23歳の誕生日を迎える2日前から撮影が始まったんですけど、自分の心の中で「22歳までに初主演をやりたい」っていう考えを秘めていて、それをこの作品で叶えることができて嬉しかったです。ギリギリ2日前でした!”と明かし、観客からの大きな拍手を浴びた。
今作の見どころを尋ねられると、恒松は“監督が「緊張と笑いは紙一重」っておっしゃっていて、それが体現されているようなシーンが中盤にあります。緊張感があるシーンが続く中でちょっと笑えるシーンが重なる流れがあるんですけど、その流れの時の私の役柄の行動に注目してもらえたらいいなと思っています”と語ると、きさらぎ駅へ行ったと噂される女性・葉山純子(佐藤)が、きさらぎ駅で出会った女子高生・宮崎明日香を演じた本田は“ホラー映画なんですけど、怖さの次にポイントとなってくるものが、人間が追い込まれた時の顔とか、その時の絆や裏切りで、それが描かれている作品です。最後に衝撃な展開が待っているので、最後の最後まで気を抜かずにご覧ください”とコメント。恒松は“エンドロールの最後までね(笑)”と本田と顔を見合わせた。
純子がきさらぎ駅で出会ったギャル・松井美紀を演じた莉子は、ギャル役について“この期間は常に「ギャルだ」って自分に言い聞かせて頑張っていました”と打ち明け、見どころについては“衝撃のラストがあるので、そこを楽しみにしていただければなと思うんですけど、FPS(一人称視点)手法を撮影に取り入れていて、それによって観ているみなさんもきさらぎ駅に行っているような気持ちになれると思うので、そこを楽しく体感していただければなと思います。怖いので気をつけてください”と呼びかけ、佐藤は“怖いんですけど、ファンタジーホラーと題されていて、実はお子さんも観られる映画なので、ぜひお子さんでホラーが好きな人にも観てほしいなと思います”とアピールした。
本作を撮影する上でこだわった点を聞かれた永江監督は“日本ではほとんどないFPS(一人称視点)手法というのを異世界の表現で取り入れておりまして、そこはスタッフもキャストもものすごくこだわって、時間をかけて撮影したので見どころかなと思います”と話し、“よくあるJホラーの髪の長い女の人は一切出てこない異世界ホラーで、みなさんの度肝を抜くような秘密とか仕掛けなどがいろいろあるホラー映画になっているので、そこは自信たっぷりです”と仕上がりへの手応えをにじませた。
撮影時のエピソードを尋ねられると、恒松は“実は誕生日当日も撮影があって、この作品の舞台になっている新浜松駅のホームの電車内で撮影していたら、休憩に入る前にホールケーキを持ってきてくださって、スタッフさんたちにお祝いしていただいたのが印象に残っています”と感謝し、“電車でホールケーキって生涯見ることはもうない光景だと思うので(笑)、すごく印象的な誕生日になりました”と声を弾ませた。
本田は“撮影している中で雨が降ってきて、普通の作品は雨が降っちゃうと中止だったり延期になるんですけど、監督は「異世界だし、いいんじゃない」っておっしゃって、そのまま撮影が続けられました。雨が降ってみんなの服がちょっと濡れているのも「異世界だからOK」というのは初めての経験でした”と明かすと、永江監督は“すみません……いろいろありまして”と苦笑して会場の笑いを誘った。
莉子は“セリフを言う環境が線路の上ということが多くて、走る時とかも私だけ唯一ギャルの役でヒールだったので本当に必死で、監督はずっと優しかったんですけど走るシーンの時だけ「頑張って」って言われて、必死にヒールでゴロゴロの石の上を走ったんですけど、なかなか線路の上を走ることもないので新鮮な体験でした”と苦労を明かし、佐藤は“「雪降るかな、降らないかな」ってめっちゃ寒い時も、本田さんが普通にミニスカートで制服を着ていて、「若いってすごいな」って思ったのと(笑)、みなさんアクションがたくさんあるので、動けていてすごいなと思いました。私は子どもがいて『キラメイジャー』とか『ウルトラマン』を観ていたので、男の子たち(それらに出演していた寺坂頼我と木原瑠生)も頑張っていて素敵だなと思いました”と語った。
なお、同イベントでは、次世代の音楽クリエイター『弌誠』が今作のために書き下ろした「通リ魔」が本作の主題歌に採用されたこと、公式TikTokが開設されたことが発表された。