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夏帆、30歳までの2年間を追った写真集への想いを語る「妥協せず、自分の理想の1冊ができました」

Pop'n'Roll 編集部

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2022.04.10
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夏帆が、4月9日(土)にSHIBYA TSUTAYAにて、<写真集『おととい』発売記念オンライントークショー>を開催。本記事では、同日に行なわれたマスコミ向け取材での夏帆のコメントをお届けする。

夏帆<写真集『おととい』発売記念オンライントークショー>SHIBYA TSUTAYA(2022年4月9日)

<写真集『おととい』発売記念オンライントークショー>は、夏帆にとっては約12年ぶりとなる写真集イベント。

同書の撮影を手掛けた写真家・石田真澄、編集を担当した上田智子とともに、約1時間にわたってトークセッションを行ない、制作に至ったきっかけや制作秘話、同書にかける想いなどを語り合った。

夏帆コメント

ーー写真集の発売日を迎えて今のお気持ちは?

夏帆:
自分にとっても大切な1冊になったので、今日発売日ということで嬉しい気持ちでいっぱいです。

ーー実際に作品を見た時の感想は?

夏帆:
本当に感無量でした。写真のセレクトもさせていただいたりだとか、色校チェックも参加させていただたりしていて、本になる前の形から見ていたので、完成したものを受け取った時には、ものすごく嬉しかったです。ここまでゼロから何かに関わってものを作るということ自体が初めてだったので、我が子のように本当に嬉しかったです。

ーー今作は、“夏帆さんの日常を写真家石田真澄さんが追った写真集”をコンセプトに、2人でともに制作されたそうですが、石田さんとの出会いについてお聞かせください。また、今作はどのようにして撮影/制作されたのか教えてください。

夏帆:
真澄ちゃん(石田さん)と初めて出会ったのは、3年くらい前に雑誌の撮影でお会いして、その時に真澄ちゃん自体がすごく自然体で写真を撮られる方だなという印象だったんです。私自身初めましての方に撮っていただくことがすごく緊張してしまうんですよね。でも、真澄ちゃんに写真を撮っていただいた時は、初めてだったのに、構えずに自分自身もすごくフラットな状態でいられました。とにかく撮られていて楽しかったという印象がとても強く残っていて。ちょうどそのくらいの時期に写真集を作りたいなと考えていたので、これはぜひ真澄ちゃんにお願いしたいなと思って声をかけさせていただきました。

ーー作品のコンセプト、作品への想いは?

夏帆:
私自身はなかなか自分の想いだったり、日々感じていることを言葉にするのがとても苦手で、でもその言葉にできない何かみたいなものを“写真”という形で表現できたらなと思っていましたし、日常の中にある揺らぎとか煌めきとか、そういうものを写真集で表現できたらなと思って、それは意識して作りました。

ーー作り手としてのこだわりはありますか?

夏帆:
妥協しないことですかね。本を作るということが初めてだったので、わからないこともたくさんあったのですが、その都度、それはどういうことなのかを聞いて教えていただきました。“自分で納得できるところまで落とし込んで次に進む”ということを常に心がけて取り組ませていただくことを許していただける環境だったので、本当に自分の理想の1冊ができたなと思っています。

ーー夏帆さんが30歳を迎えられるまでの2年間を撮影されたそうですが、特に想い出に残っている撮影はありますか? 思い入れのある写真について教えてください。

夏帆:
2年半かけて実際にいろんな場所に行って、暖かいところから雪が降っている寒いところまで2人で遊びがてら旅行がてら撮影したり、日常のひとコマを撮っていただく形で撮影していきました。普段の撮影のようにスタイリストさんやメイクさんなどスタッフさんにも入っていただいての撮影もありましたし、2人だけで撮ったりということもありました。いろんな想い出が詰まりすぎていて、“この時すごい楽しかった!”とか“この写真すごく好き!”と挙げるのがすごく難しいです。でも、真澄ちゃんと過ごしたこの2年半がすごく自分にとって大切な想い出になったなと思っています。

ーー約3年間を切り取られた写真集、自身で作品を見て、変化を感じられましたか?

夏帆:
変わっていってるなと思います。最初に撮ってもらった時と最後の方では真澄ちゃんとの距離感も変わりましたし、そうした時間の積み重ねや、その時自分が感じていたこととか、“その時の私”がその都度切り取られているなと思います。

ーー発売を迎えた今月は、新生活を迎える時期ですが、この時期にまつわる想い出はありますか?

夏帆:
思い出すのは学生時代ですね。この時期ってクラス替えだったり入学だったり、4月ってガラッと生活が変わるじゃないですか。それがすごくドキドキしてたなという想い出があります。今日は暖かくて春の陽気で、そんなことを思いながら今日ここに来ました。

ーータイトル『おとととい』に因んで、発売日の“おとととい”は何をしていましたか?

夏帆:
だんだんと昨日何してたっけ? 一昨日何してたっけ?という、自分の記憶が曖昧になってきてはいるのですが、一昨日は普通に仕事をしてました(笑)。

ーー昨年30歳を迎えられ、これからどんな30代にしていきたいですか?

夏帆:
どんな30代になるんでしょうね(笑)。20代の時は、それなりに悩んだりもがいたりしていたんですが、30代はとにかく楽しんだもの勝ちという感じで、常にいろんなことに好奇心を持って、楽しく健康に過ごしたいなと思っています。

ーー具体的には、どんなものに興味を示したいですか?

夏帆:
子どもの頃から本が好きだったので、紙の書籍で何か1つ作品を作ってみたいというのが自分の中での夢で目標だったので、それが1つ叶ってしまったんです(笑)。この先は、なんでしょうね。ゼロから関わってものを作ることって大変だし、すごく労力のいることだけど、すごく楽しかったですし、すごく豊かなことだなと感じたので、どういう形でどういうことができるかわからないですけど、この先30代も何かゼロからもの作りに関わる機会があったらいいなと思います。

ーー夏帆さんにとって、石田真澄さんとはどのような存在ですか?

夏帆:
真澄ちゃんは、私よりも7つ下で23歳なんです。こんなことを言うのはおこがましいんですが、ずっと見続けていたいなと思っています。これから真澄ちゃんがいろんな経験をしていろんなものを見て、それがどんな風に真澄ちゃんが撮る写真に影響するんだろうというのを、この先もずっと見続けていたいなと思っている方です。

ーーお気に入りカットについて、選んだ理由は?

夏帆:
ちょっととぼけた感じなんですけど、なんか好きな写真なんです。あまり普段の仕事でこういった写真が世に出ることがないなというのと、不意に撮られた写真なんですけれど、自分が子どもの頃もこんな顔してたなと思って、個人的にすごく好きな1枚です。

ーーお気に入りカットの“ふとした瞬間”は、どういうシチュエーションだったんですか?

夏帆:
これはホテルで朝撮られたものです。あまりどういう状況だったか思い出せないくらい自然なシチュエーションでした。朝パンを買ってベットの上でかじっているところです(笑)。

ーー今作の読者へメッセージをお願いします。

夏帆:
撮影期間2年半、約3年かけて大切に大切に作った1冊です。今までの自分のキャリアの中でも、企画の立ち上げから仕上げまで参加させていただく機会というのはなかなかなくて、ここまで深く作品に関わらせていただいたというのは、自分の中でも大きな経験になりましたし、ぜひたくさんの方にこの本が届いてもらえるといいなと思っております。

夏帆お気に入りカット(ⓒSDP)
夏帆写真集『おとととい』(ⓒSDP)

夏帆写真集『おとととい』
撮影:石田真澄
発売日:2022年4月9日(土)
価格:¥3,520
サイズ:A4変形
ページ数:120ページ
発行:SDP