映画『鋼音色の空の彼方へ』キービジュアル(©2022「鋼音色の空の彼方へ」製作委員会)

SKE48 末永桜花出演、ヘヴィメタルバンド・OUTRAGEデビュー35周年記念プロジェクト映画『鋼音色の空の彼方へ』公開決定+ポスタービジュアル、場面写真、予告編映像解禁!

Pop'n'Roll 編集部

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2022.01.28
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SKE48の末永桜花が出演する映画『鋼音色(はがねいろ)の空の彼方へ』が、5月より同作の舞台となる名古屋にて先行公開し、それ以降に全国公開されることが決定した。

映画『鋼音色の空の彼方へ』場面写真&出演アーティスト写真

同作は、名古屋・大須で生まれ育ち、今も大須を拠点に活動する世界基準のサウンドをくり広げるヘヴィメタルバンド・OUTRAGEのデビュー35周年記念プロジェクトとして制作されたもの。

メンバーの少年時代からバンド活動35年間の軌跡を辿るヒストリームービーとなる同作には、秋田卓郎、岡陽介、兼平勝成、安藤悟という名古屋で活躍する若手俳優たちがOUTRAGEのメンバー役として出演。ヘヴィメタルとは無縁の彼らが、OUTRAGEの“激動”や“葛藤”を役を通して体感し、自身のふがいない生き様や苦悩がシンクロしていく中で、“信じる”“続ける”ことに気づき、自らの根源に向き合い、大切な仲間とともに次のステージへと駆け出していく姿を表現する。

劇中で彼らを導く映画プロデューサー役は近藤久美子、ドラム・丹下眞也が一目惚れする高橋可那子役は末永桜花(SKE48)が担当。

また、名古屋拠点ユニット・祭nine.の野々田奏が元バンドヴォーカル役で登場し、OUTRAGEメンバーもカメオ出演する。

なお、原案は音楽評論家の伊藤政則、監督はOUTRAGEの映像制作をすべて手掛ける山田貴教が務め、オール名古屋ロケ、役者、制作/製作スタッフも在名古屋活動者で固めている。

映画『鋼音色の空の彼方へ』場面写真(©2022「鋼音色の空の彼方へ」製作委員会)
映画『鋼音色の空の彼方へ』場面写真(©2022「鋼音色の空の彼方へ」製作委員会)

原案者・伊藤政則 コメント

OUTRAGEほど“不器用”なバンドをほかに知らない。しかし、“不器用”だからこそ、彼らは“愚直”に生き、故に、その桁違いの純粋性が機能して、今日に連なる歴史を育んできた。本当に不思議なバンドだと思う。

また、彼らは枠からはみ出してこそ、その個性の華を咲かせることができる。常々、そう思ってきた。保守的な色合いの強いヘヴィメタルシーンの中で、OUTRAGEが埋没していかないためには、常に大衆の期待をいい意味で裏切り続けなければならない。では、究極の裏切りとは何か。それはOUTRAGEの存在から最も遠いものを具現化させることだ。

ある日、丹下眞也の顔を見ていて閃いた。“丹下、映画を作ろう!”。歴史に残る偉業の多くは、突然、閃いたアイディアから生まれた(と思う)。困り切って顔がゆがんだ丹下の表情を見て、“いいな、すぐに取り掛かれ!”と追い打ちをかけた。かくして、この壮大なプロジェクトは動き出し、OUTRAGEの映画という、誰も予想だにしていなかった世界の扉を開いていくのである。

実は、この映画制作の話とともに、オーケストラを起用して、個性的な手法で作品を練り上げるアイディアも提示している。スケールがでかければでかいほど、話の転がりは面白くなるものだ。このアイディアはすでに『RE:PRISE- THE FINAL DAY 30TH ANNIVERSARY』で実現している。機を見るに敏。アイディアは太い幹となり、その行動力は彼らの新たな地平を切り拓くことになった。CD2でオーケストラが披露した秀逸なパフォーマンスは、OUTRAGEというバンドの精神的地下水脈を形成する、ダークさと逞しさ、そして、繊細さを、見事に際立たせることに成功していた。

さらに、この実験の成功によって、バンドの未来には無限の可能性が広がっているのではないかと、ファンの夢を駆り立てていった。若い時代の物語ではなく、このキャリア、この年齢に達して、そのレベルに辿り着いたという、いわば、演歌歌手にも似た苦労人の世界観が、実にOUTRAGEらしいではないか。彼らが用意しているのは、映画という飛び道具だけではない。これからは、さまざまな入り口がファンを待ち構えている。そのワクワクさせる多様性に満ちた出来事の1つひとつが、OUTRAGEというバンドの“本質”へと、その奥深くへと、誘っていくのである。

これまでOUTRAGEを知らなかった方や、浅い縁だったという方々にも、この“不器用”なバンドの電撃的な進撃は、大きな変化をもたらすことになるだろう。デビュー当時、名古屋の秘密兵器と呼ばれていたバンドは、21世紀の今、やっと、本物の秘密兵器になった。

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