AKB48[ライブレポート]笑顔と涙、そして愛が溢れた横山由依卒業公演「本当に12年間ありがとうございました」
Pop'n'Roll 編集部
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AKB48が、12月9日(木)にAKB48劇場にて<AKB48 横山由依 卒業公演>を開催した。本記事では、オフィシャルレポートをお届けする。
<AKB48 横山由依 卒業公演>AKB48劇場(2021年12月9日)
「目撃者」「RESET」「シアターの女神」と、横山が劇場で汗を流した想い出の詰まった公演曲で開幕。横山は“横山由依卒業公演、始まりました〜! 卒業を発表して、時間ってあっという間に過ぎるんだなと思いました。まだ全然実感が湧かなくて……”と笑顔で挨拶し、岡部麟は“(横山の卒業コンサートの)アンコール曲で横山さんがソロ曲を歌っていた時に裏でモニターを観ていて、みんな、お互いの顔を合わせられないくらいボロボロに泣いていました”と、横山の人柄でメンバーのみんなに愛されていたというエピソードを披露した。
派生ユニット『Not yet』の楽曲へ。前日の組閣発表で新チームKのキャプテンに任命された田口愛佳と小栗有以、下尾みうの3人と「週末 Not yet」、加藤玲奈、宮崎美穂、大家志津香と「波乗りかき氷」、向井地美音、谷口めぐ、村山彩希と「ペラペラペラオ」を歌唱。
もともと部屋にポスターを飾るほど『Not yet』のファンだったと話す谷口は、“本当は客席でこのパフォーマンスを観たかったくらいです! 本当に派生ユニットの中でも1番好きなので、こうして一緒にできて嬉しかったです!”とコメントした。
自身のソロ曲「月と水鏡」を歌い上げ、ともにAKB48を支えてきた柏木由紀とは「友達でいられるなら」をパフォーマンス。
「純愛のクレッシェンド」では、岡田奈々とCGM48の伊豆田莉奈が登場。横山が“いずりな、本当にありがとう! 卒業コンサートで「卒業公演も出たいです!」って直談判されて……センターを務めてもらいました(笑)”と話すと、伊豆田は“(この曲の)センターは新ポジでした! 私もびっくりです!”と語った。柏木からは“卒業公演、直談判する人いないから! 今日の想い出をタイに持ち帰って!”とツッコまれ、笑顔が溢れる一幕となった。
終盤は「大声ダイヤモンド」「ポニーテールとシュシュ」「重力シンパシー」などを経て、「光と影の日々」で本編を締めくくった。
アンコールでは、正規メンバーへの昇格からNMB48との兼任、チームキャプテンの就任、AKB48グループ総監督の就任など、激動の日々となった12年間のAKB48人生を軌跡映像で振り返り、卒業ドレスに身を包んだ横山がステージに登場。
自身の卒業曲「君がいなくなる12月」をこれまでの出来事を思い浮かべるように優しく澄んだ瞳で歌い上げ、柏木、向井地、小栗らメンバー7名と「GIVE ME FIVE」を満面の笑みで魅せ、1人ひとりのメンバーと見つめ合いながら涙を流すシーンもあった。
エンディングでは、初代AKB48グループ総監督で1期生の高橋みなみがスペシャルゲストとして登場。“ゆいちゃん、卒業おめでとう〜。綺麗だねぇ〜”と横山に花束を渡すと、感極まって涙し“ご卒業おめでとうございます。本当にすごく綺麗になって、卒業するメンバーの顔になってるなって思いました。AKB48グループ総監督は、ゆいちゃんだからお願いできたなと思っています。こうしてたくさんの方々に見送られて、先輩後輩問わず愛されている姿を見たら、きっとこれまでの経験を糧に活躍していくんだろうなって思いましたし、卒業して本人はもちろんですけど、グループにとっても変わるタイミングになると思うので、AKB48のこれからと、由依ちゃんのこれからをすごく楽しみにしています。心から卒業おめでとう!”と祝福の言葉を贈った。
横山は“たかみなさんの姿を傍で見てきて支えになりたいなと思って総監督になりました。たかみなさんが言ってくれたように、私もみーおん(向井地)がいたから卒業できましたし、みーおんに繋げられてよかったなと思います”と想いを口にした。
続けてファンに“今この景色を目に焼き付けておきたいなと思います。私にもいろんな時期があって、本当にみなさんがいないと乗り越えられなかったと思います。私を見つけてくれて背中を押してくれたみなさんには感謝の気持ちでいっぱいですし、最後にこうやって楽しかったと思えて、メンバーに見送ってもらえてよかったなと思います。AKB48がなかったらどうしてたんだろうと思うし、大切な場所だなと思います。これからは、1人の横山由依としてお芝居とか歌とかにしっかり向き合って、みなさんに夢とか希望とか与えて「頑張ろう」って思われる人間になりたいと思うので、元AKB48メンバーとして恥ずかしくない活動をしていきたいと思います”と挨拶。
しんみりとしたムードで次の曲に行くのかと思いきや“たかみなさんは卒業する実感がありました?”と、突然高橋みなみに質問。“いきなり来たね! 振り返ると私もそうだったけど、実感はなかなか湧かない。時間をかけて実感すると思うので、最後までAKB48でいてください”と返し、終始マイペースな横山に笑いが起こった。
緊張が解けたような温かなムードの中、満面の笑みで「桜の花びらたち」を歌唱。メンバーに向けて“昨日も17期のオーディションが発表になったり、これからどんどん前に進んでいくAKB48が楽しみだし、嫌なことがあったらみんないつでも連絡してください。でも本当に実感がなさすぎて……こんな感じなんやなって思う”と明るく話すも、次の瞬間は声を震わせて涙しながら“でも、それくらい私、毎日24時間365日、AKB48でいられてたんだなって思うし、私、本当にメンバーのことが好きすぎて……今日も楽屋で普通にわちゃわちゃしてたけど、それができなくなるのが寂しい。でも前向きな卒業だし、みんなのことも何も心配してないからプライベートで遊んでください!”と声をかけた。
向井地は“寂しいな……という気持ちなんですけど、つらいことがたくさんあっても、今日この最後の瞬間に楽しかったと言えることが素敵だな〜と横山さんのことを見ていて思ったので、みんなそれぞれ頑張っていきます!”と力強く語ると、横山は“応援しています!”と返し、最後は“本当に12年間ありがとうございました”と挨拶。
温かい拍手で包まれる中、AKB48の横山由依の卒業公演は幕を下ろした。