なんキニ![ライブレポート]溢れる想いとともに多彩なパフォーマンスを届けた2周年記念ワンマン「もっといろんな景色を見に、上へと駆け上がっていきたい」
Pop'n'Roll 編集部
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なんキニ!が、9月25日(土)にEX THEATER ROPPONGIにて2周年記念ワンマンライブ<君と見る景色>を開催した。本記事では、オフィシャルレポートをお届けする。
<君と見る景色>EX THEATER ROPPONGI(2021年9月25日)
撮影:saru
この日は新曲・新衣装の初披露ということもあり、ファンの期待の高まりを表すように前売りチケットは完売。史上最大規模だったにも関わらず、当日の会場もその発表を楽しみにする多くのファンで賑わっていた。
Overtureに続き、今夏にMVも公開した「初恋花火」で開幕。紗幕には打ち上げ花火の映像と、新衣装を身に纏ったメンバーのシルエットが映し出された。イントロのテンポアップに合わせて紗幕が振り落とされると、ステージ上は白を基調としたレースのカーテンや装飾をカラフルな照明が照らし、正統派アイドル『なんキニ!』のイメージにぴったりの雰囲気に。開幕から「トマドイオーバーチュア」「夢占い」「トキメキエンドレス」と、ポップでアップテンポな楽曲が続き、一気に会場のボルテージを上げていった。
MCで自己紹介とワンマンライブへの意気込みを挟み、次の楽曲へと展開していく。「メッセージ」ではそれまでの雰囲気を一気に覆し、ミドルテンポでメロディアスな楽曲を華麗に歌い上げた。続く「透明色のファンタジー」では、ステージ全面に広がる映像演出と照明の見事なマッチングで、エモーショナルでありながらも力強い楽曲の世界観が目の前に広がっていった。ここで、なんキニ!の楽曲の中でも最も有名な曲の1つである「僕を未来へ運ぶ列車」を披露。客席とステージが一体となり、明るい未来へ向かってペンライトの光を輝かせた。コロナ禍にありながらも、この時の満員の会場は、それを感じさせないような盛り上がりとなった。
次のMCでは、なんキニ!がこれまで駆け上がってきたワンマンライブの軌跡を振り返った。2020年に開催された1周年記念の神田明神ホールから1年間で、恵比寿LIQUIDROOM、Zepp Haneda(TOKYO)と、目まぐるしいスピードで会場規模が上がり、今回EX THEATER ROPPONGIでの開催を迎えられたことへの感謝を、ファンに向けて精一杯伝えた。
続くライブパートでは、「海岸線のマーメイド」「片想いかくれんぼ」「鎖を外して」「僕のプリズム」「青空交差点」と、長くにわたって愛されている楽曲の数々を続けざまに投下。多彩な表現力を持つメンバーのパフォーマンスによって、ストリングス中心の旋律が奏でるなんキニ!の世界観を余すことなく感じることができた。
ここで、メンバーからの重大発表。2021年11月17日(水)にビクターエンタテインメントから2枚目となるシングル曲「聖なる夜のシンデレラ」の配信リリースが決定。その後早速、新曲の初披露を行なった。クリスマスの恋心をテーマにした、肌寒くなるこれからの季節にピッタリの楽曲だ。リリースの詳細については、今後なんキニ!の公式Twitterで発表されるという。
ライブも終盤へと差し掛かり、ここで「Dreamer」をアクト。躍動するEDM調の楽曲に、それぞれの決意と自信に溢れた未来への希望を掲げ、会場の盛り上がりは最高潮に。これまで唯一だった冬曲「スノードーム」も、新衣装&ステージセットと見事にマッチし、可愛らしさが会場中に溢れ出していた。
「バラバラパズル」では客席の振りコピの一体感もさることながら、7人で1つひとつパズルのピースを合わせて、2周年を迎えたなんキニ!を象徴するような歌詞に感銘を受けた。その後、「漕いで恋して、SummerLove」「全力バケーション」と、夏歌を続けて2曲見せ、さまざまな想い出に溢れた2周年の夏を締め括るパートとなった。
メンバーの小野寺綾音が“ファンのみなさんがいるおかげで、私たちも頑張ることができます”とファンへの想いを伝え、バラード曲「オモヒビト」を歌い上げ、本編は終了となった。
本編が終了すると、会場からはすぐにアンコールの拍手が発生。「アオハル」でアンコールを迎え、イントロの開幕とともに銀テープが会場中に舞った。3月のZeppワンマンで初披露したこの楽曲では、永遠ではない儚さがあるからこそ感じることができる“青春”の日々を今に重ね、誰もが終わってほしくないこの一瞬を噛み締める気持ちにさせた。
この後のMCでは、メンバーからそれぞれ、これまでの想いとこれからの決意が語られた。涙を堪えきれなかったメンバーも。7人の言葉に共通していたのは、それぞれがアイドルとしてさまざまな葛藤をしながらも、2周年をこの7人で迎えられた嬉しさや、たくさんのファンの方々の応援に対する感謝の気持ちだった。ここから3年目を迎え、さらに飛躍していく姿をぜひ見守っていきたいと、心から思うことができた。
続く「はじめて君を好きになった日」は、先程のメンバーの言葉を歌で表現したような、まさにファンに向けたアニバーサリーソングだ。この楽曲で感極まるファンも見られた。
最後の1曲は、「なないろダイアリー」。彼女たちが新体制なんキニ!として、初めて手にしたオリジナル曲である。想いが溢れてしまい、涙ながらに歌うメンバーがいたり、それを優しく受け止める周りのメンバーがいたり、まるで7色の色鉛筆で描かれた2年分の日記を振り返っているような、そんな気持ちにしてくれた。これにて、全22曲に渡るなんキニ!2周年記念ワンマンライブ<君と見る景色>は幕を閉じた。最後に、唐澤ひかりから“ここにいる7人のメンバーとファンのみんなと、もっといろんな景色を見に、上へと駆け上がっていきたいです。これからもなんキニ!について来てください!”と、力強いメッセージを口にした。