アプガ(2)鍛治島彩[ライブレポート]ハッピーなバイブスを届けた生バンド編成ソロライブ「みなさんの熱い視線が私の1番のスポットライトでした」
Pop'n'Roll 編集部
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アップアップガールズ(2)の鍛治島彩が、7月22日(木・祝)に東京・表参道GROUNDにてソロライブ<鍛治島彩 KAJISTIC LIVE 2222>を開催した。本記事では、同公演のオフィシャルレポートをお届けする。
鍛治島彩(アップアップガールズ(2))ソロライブ<鍛治島彩 KAJISTIC LIVE 2222>東京・表参道GROUND(2021年7月22日)
最近はテレビのバラエティ番組でも活躍し、アプガ(2)が7月15日にリリースした配信シングル「にきちゃんわんだーらんど」では作曲するなど音楽方面でも才能を発揮している鍛治島。前日7月21日に22歳の誕生日を迎えた彼女の昨年10月以来2度目となるソロライブは、生バンド編成で行われ彼女は歌とギターを担当した。ライブでは、この日のために制作された新曲「ザマミロ・スキャット」や「にきちゃんわんだーらんど」、「光れ!涙!」、「どのみちハッピー!」といった彼女が作曲で携わった4曲を含む全12曲を披露。観客はペンライトやハンドクラップでメンバーを応援した。
暗転したステージに鍛治島が登場しフェンダー・ムスタングを手にすると、「光れ!涙!」からライブはスタート。力強いボーカルとバンドサウンドで、大勢のファンを魅了していく。
鍛治島は、笑顔で“KAJISTIC LIVE スタート!”と声を上げ、ファンキーなアップチューン「ぱーれぇ〜」を披露。続く「強がりライライライ」では、クールかつソリッドなサウンドを放ち観客を圧倒した。
MCでは、“私は昨日誕生日を迎えました。22歳になって1発目のライブです。このライブで大きな1歩を踏み出して、その勢いでポンポンポンと行けると思います。私がみなさんを楽しくするので、後ろの方までついてきてください!”とライブに込める想いをコメント。
ライブに戻ると、彼女は、前向きな思いの詰まったギターロックチューン「ブルースカイブルース」、ポリリズムのギターフレーズが印象的なポップナンバー「ハイライト」を届けたあと、再びMCへ。バックバンドの名前を『カジシーマズ』と主張する鍛治島であったが、ギターの楢原英介(VOLA & THE ORIENTAL MACHINE)から“『カジスティックス』とかどう?”と提案され、鍛治島“それがいいですね!”と返答。バンドの名前が『カジスティックス』になることが決定した。
続けて、鍛治島は“Twitterでどなたかが「鍛治島は成長してるし頑張ってる。でも最初の印象と変わらない」って書いてる方がいてすごく嬉しかったんです。それは心構えのことなのかなって。だから、私まるで素人感が抜けないんです(笑)。なので、これからも雑草魂を持ち続けられたらと思います。素敵な22歳になれるように頑張ります!”と22歳の抱負を語った。
“ギターを始めるきっかけ、歌と向き合うきっかけになった曲”だというソロ曲「これからも」からライブを再開。彼女は、1歩1歩しっかり成長していく想いの詰まったバラードを歌唱。そして、放課後のまどろみ感とチャンスをしっかり活かす大事さを歌う「スクール・ポーカー・ライフ」を観客に届けた。
“この日のために作った新曲です!”と言葉を発し、新曲「ザマミロ・スキャット」を初披露。作曲を鍛治島、作詞を児玉雨子が手がけた同曲は、欲しいものをいつか手に入れるギラつき感と切なさが入り混じるミッドポップチューン。22歳になった今だからこそ歌える大人の気持ちの揺れを、鍛治島は堂々としたボーカルで熱唱した。
鍛治島の先輩グループ、アップアップガールズ(仮)のカバー曲「私達」を力強く披露した後、彼女は今までの歩みとこれからの想いを口にする。“この間、「5年後の自分へ」って手紙を久しぶりに読んだんです。アプガ(2)オーディションの候補生の時に全員がミッションで書いたものなんですけど、私、落ちる前提で書いてるんです(笑)。それくらい自信のない鍛治島彩だったんですよ。今もそこは自分の根っこにあるかもですけど、でもこうやって1人で歌ったりできるようになるんだよってことを5年前の自分に教えてあげたいなって思いました。まだカッコいい自分、完璧な自分ではないけど、少しずつ変われたのかなってちょっと思ってます。アイドルになって5年目ですけど、みなさんにとっての大きな存在になれていたら嬉しいです”と感慨深げに述べ、“私もっと大きくなりたいんです。私、欲深いんですよ(笑)。音楽が好きだからどうしたら大きくなれるかなと思って考えてた時に、「ハッピー・バースデー・トゥ・ユー」って曲、みなさん歌えるじゃないですか。ほかにもいろいろ誕生日ソングってありますけど、全部英語で日本語の曲ってないんですよね。それで、昨日の夜、音楽の教科書に載せてほしい誕生日ソングを作ったんです。今、歌います!”と宣言。
そして、《生まれし〜この世に 出会えて幸せ 誰に? 彩ちゃん!》というおバカフレイバーな鍛治島彩が作詞/作曲をした「生まれしジャパン」を披露。感動的な話から歌で笑いでオチを作る鍛治島クオリティは、ある意味さすがであった。
場が和んだところで、ライブは後半戦に突入。ソリッドなロックチューン「セメテセメテ」、アプガ(2)の新曲「にきちゃんわんだーらんど」をパフォーマンス。鍛治島の特技は鼻でリコーダーを吹く通称・鼻リコーダーだが、この日には鍛治島シグネイチャーモデルのリコーダーが発売され、同商品を使って間奏リコーダーソロを演奏する場面も。
会場のボルテージも高まった中、鍛治島はライブの感想を語っていく。“今回は自分が作った曲や、バンドでやらないだろうなって曲をあえて生演奏でやらせていただきました。「にきちゃんわんだーらんど」ってタイトルは作詞をしてくださったNOBEさんがつけてくれたんですが、まさに私がなりたかったのはワンダーランドだなと思うんです。私が望んでるハッピーなワンダーランドを、ここから私たち、アップアップガールズ(2)が作り上げていけたらなと思ってます! ちょっと頼りないと思われがちな私ですけど、そろそろカッコいい私をみなさんにお届けしたいし、感謝の気持ちをみなさんに恩返ししたいなと思います”と打ち明け、“私は小さい頃に挫折して一度音楽は諦めてしまったんですけど、みなさんの喜んでくれる顔が見たくて今は音楽もっとがんばろうって思えています。何をとってもみなさんにたどり着くのが鍛治島彩です。みんなイコール鍛治島彩は、これからもずっと変わりません! みなさんの熱い視線が私の1番のスポットライトでした。今日はたくさんの熱い視線をほんとにありがとうございました!”とファンへ感謝の想いを伝え、会場を大きな拍手に包みこんだ。
ラストチューンは、鍛治島が作曲した「どのみちハッピー!」。この曲は、昨年コロナ禍になった時期に作られた楽曲で、“みなさんがどんなときでも元気が出ればという想いを込めて”制作されたスカチューン。マイクを持ってステージを動き、観客に歌を届けていく鍛治島。ハッピーな笑顔が会場に広がってライブは終了となった。