CANDY GO!GO![ライブレポート]今年最後の定期公演で“今のCANDY GO! GO!らしい”力強さを魅せる!「Love is self-restraint」も初披露

CANDY GO!GO![ライブレポート]今年最後の定期公演で“今のCANDY GO! GO!らしい”力強さを魅せる!「Love is self-restraint」も初披露

Pop'n'Roll 編集部

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2020.12.04
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CANDY GO!GO!が、TSUTAYA O-NESTにて定期的に行なっている主催公演<NEXT-Girl's ONE in O-NEST>を、11月30日にバンドを従えて開催した。12月9日(水)に彼女たちは、最新シングル「Since 2010~」を発売。同公演では同作にも収録される、宇野みずきがリードヴォーカルを担う「Love is self-restraint」を初披露した。また、オープニングアクトにはRe:INCARNATIONも登場。本記事ではその模様をお届けする。

取材・文:長澤智典

バンド演奏によるSE曲「MITSUKO」に合わせ、メンバーたちが舞台に姿を現した。久しぶりにバンドを従えたライブということもあり、メンバーたちの身体中から漲る気迫がハンパなく熱い。

“最高の夜を更新しましょう!!”というなぎさりんの声を受け、ライブは「Born to fate」からスタート。バスドラの重いキックが生み出す強いビートを背に感じながら、なぎさが、永瀬りかが、ここで輝くことを誓うように、なにより、自分たちがここに存在する意味を示すように、力強く、気持ちの揺れも描くように歌声を抑揚させていた。

CANDY GO! GO!流の雄大なスタジアムロックナンバーを最初に据え、会場中の人たちの胸に、彼女たちは歌声をしっかりと染み渡らせる。その様に、視線をずっと動かせずにいた。改めて、なぎさの奥深い歌の表現力に惹きつけられたステージだった。

菜月アイルの哀切な叫び声から、楽曲は「Dahlia」へ。彼女も悲鳴にも似た感情的な歌声を通し、観客たちに迸る情熱をぶつけ出した。菜月が、なぎさが、磯野未来が、沸き立つ気持ちをダイレクトにぶつけ出す。そのダイナマイトな歌声と存在感がすさまじい。

続いて披露したのが、最新シングルにも収録する「Deep Surrender」だ。杉本莉愛が自らの身体を共鳴体に変え、止めどなく沸き上がる気持ちを、がなるように歌っていた。まさか、自身がディストーションのような姿になるとは……。それだけ沸き立つ気持ちを、彼女自身が全身を使ってぶつけたい衝動に駆られていたということだ。

次に届けたのが、この日がライブ初披露となる「Love is self-restraint」。メインヴォーカルを宇野みずきが担当したナンバーだ。彼女にとって初のリード曲であるからか、宇野も最初からテンションをアゲアゲに歌い出す。シャッフル系の曲調ということもあり、演奏に触れていると気持ちが嬉しく沸き立つ。ラブリーでポップな歌詞も、チャーミングな宇野に似合う表情だ。メンバーたちは激しく身体を揺らしながら、宇野の歌声と弾む演奏に合わせわちゃわちゃ騒いでいた。これもまた、CANDY GO! GO!流のパーティロックチューンだ。

ここからは、近年のシングル曲を次々と解き放つ。魂を熱く荒ぶらせる「The last of days」では、磯野が、杉本が、そしてなぎさが、駆ける演奏の上で沸き立つ想いを撒き散らす。挑みかかるように歌い煽るメンバーたち。高ぶる気持ちのままに歌うなぎさの背景には、笑顔で大きなアクションを示し躍るメンバーたちの姿があった。この時を生きるために、気持ちを1つに熱を放ち続ける。その姿は、CANDY GO!GO!らしい。

次に歌ったのが、最新シングルの表題曲「Since 2010~」。CANDY GO! GO!の10年という奇跡の日々や彼女たちの生きざまを、プロデューサーの視点から綴った楽曲だ。スリリングでハードなエッジ鋭い演奏の上で、なぎさが想いを生々しくぶつけていく。背景で躍るメンバーたちの姿は凛々しくてエレガント。でも、華やかそうに見せて、1つひとつの動きへ強い力を込めていたところもCANDY GO!GO!らしさだ。

“コロナだからという理由で、ここで足を止めたくはありません。これからも、ずっとついてきてください”。力強い菜月の言葉を受け、彼女がリードを取る「Infinity」が流れ出した。メンバーたちが気持ちを1つに声を上げれば、メンバー1人ひとりがここで輝く理由を、CANDY GO! GO!として生きる理由を、歌声やパフォーマンスに乗せ示していた。

いつものように互いに結び合った固い絆を、迸る汗でさらにきつく結ぶように、最後に「endroll」を披露。この歌へ触れるたび、素直に心を解き放ち、時代も年齢も超え、彼女たちに寄り添いながら生きる自分を素直に謳歌できる。いつまでも可能性を信じて突き進むことを許せる自分になれる。何年経っても、彼女たちの意志は色褪せない。それどころか、常に輝こうと磨きをかけ続けている。

会場に足を運んだ大半の人たちも、何年もCANDY GO! GO!を応援しながらこの場所を大切に守り続けている。それも、くすぶった日々の中、夢を諦めない彼女たちにエールを送ることで、夢に輝きを覚えていた頃の自分を取り戻せるからだ。同じ気持ちを持った仲間たちが、ここにはたくさん集まってくる。ライブが終わって鳴りやまない拍手が、それが示していた。

この日は、今のCANDY GO! GO!らしい選曲のライブだった。別の捉え方をするなら、“これがCANDY GO! GO!のスタンダードです”とみずから示したような姿だった。 特にワンマン公演では欠かせない曲たちが多かったように、そこからも、彼女たちが今伝えたい想いが見えてきたのも嬉しかった。

なお、CANDY GO!GO!は、最新シングルの表題曲「Since 2010~」がフジテレビ系音楽番組『Love Music』の12月度エンディングテーマに、同シングルに収録された「Love is self-restraint」が、フジテレビ系全国ネット『全力!脱力タイムズ』12〜1月度エンディングテーマに決定したことを発表している。

CANDY GO! GO!<NEXT-Girl's ONE in O-NEST>

2020年11月30日
TSUTAYA O-NEST

セットリスト

「MITSUKO」
「Born to fate」
「Dahlia」
「Deep Surrender」
「Love is self-restraint」(新曲・初披露、発売シングルの収録曲、宇野みずき初リード曲)
「The last of days」
「Since 2010~」(発売シングルフロント曲)
「Infinity」
「endroll」

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