i☆Ris[ライブレポート]約1年ぶりとなるライブにメンバーも涙「次ライブする時はみんなの声が直接聞こえますように」
Pop'n'Roll 編集部
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i☆Risが、11月8日(日)に河口湖ステラシアターでデビュー8周年記念ライブ< i☆Ris 8th Anniversary Live ~88888888~>を開催した。約1年ぶりのワンマンライブとなり、メンバー、ファンともに並々ならぬ想いで迎えた本公演。ライブ後にファンクラブ限定で配信された「アフタートーク」では、本公演の映像作品化も発表された。本記事では夜の部のオフィシャルライブレポートをお届けする。
< i☆Ris 8th Anniversary Live ~88888888~>(2020年11月8日)河口湖ステラシアター
撮影:上山陽介、木村泰之
i☆Risにとって、約1年ぶりのワンマンライブとなった<i☆Ris 8th Anniversary Live ~88888888(読み:パチパチ)~>。春に予定されていたツアーが延期となり、パフォーマンスを披露できない日々が続いていたi☆Ris、そしてファンにとっても念願の公演がついに開幕した。
これほど長期にわたりワンマンライブを開催できなかったのは、i☆Risの8年間の軌跡の中でも初めて。そんな中、満を持して開催された本公演は初となる無観客生配信での開催となった。ファンと直接“笑顔”を交換しながら行なってきたこれまでのライブとは大きく異なる今回の公演で、一体彼女たちがどんなパフォーマンスを魅せるのか。久しぶりのワンマンライブ、そしてこれまでと異なる形でのライブへの期待が高まる中、約1年ぶりとなるi☆Risのステージがスタートした。
開演と同時に画面にはたくさんのサイリウムが映し出され、まるで客席からステージを観ているかのような気持ちになりながら、メンバーの登場を待ち望んでいると、本公演のライブタイトルの由来でもあり、拍手を意味する“88888888(パチパチ)”の文字が一斉に流れ出す。
すると、画面は一気に明るくなり、6人の姿が映し出された。3月に発売された最新アルバム『Shall we☆Carnival』の「ハピラキ☆Dream Carnival」から、待望のワンマンライブの幕が開がる。
ワンマンライブでは初披露となった本楽曲は、“頑張ってる姿にパワーもらってるんだ”“頑張ってる姿にエール送りたいんだ”と、i☆Risとファンがお互いにエールを交換しているかのような歌詞が何度も登場し、開演早々、ファンと築き上げてきた8年間の絆の強さが感じられた。映像には花びらが舞い散るARを駆使した演出も施され、オンラインならではの試みに1曲目から惹き込まれていく。
間髪入れずに、ライブではお馴染みのナンバー「Ready Smile!!」、「幻想曲WONDERLAND」を続けて披露。ライブタイトルにちなんで曲中の振りを“パチパチ!”と変えるシーンも。すると、ツイッターやコメントではそれに応えるように多くのファンが同じく“パチパチ!”と反応。画面越しながらも、コール&レスポンスを行ないながらファンと一緒にライブを作り上げていく姿が見られた。最後のセリフ部分では、久保田が“次ライブする時はみんなの声が直接聞こえますように”と祈るように伝えた。
MCコーナーに突入すると、久保田の口から“河口湖ステラシアターからお届けしています!”と会場名が発表された。澁谷も“河口湖ステラシアターはi☆Risにとって聖地”と語った通り、4年前に<i☆Ris結成4周年記念Live>を開催した想い出深い会場だ。そんななつかしの場所で定番となった自己紹介を行なうと、先程までのカッコいいi☆Risから一転、わちゃわちゃした彼女たちらしいトークがくり広げられた。
MCのゆるっとした雰囲気からまた一転し、ここからはハイテンションなナンバーに。続いて披露したのはライブで大人気の楽曲「ありえんほどフィーバー」。ARの演出でステージは光りのドームに包まれ、ステージ上部には“FEVER”や“88888888”の文字が浮かぶ。
オンラインならではの映像美に驚いたのもつかの間、さらに勢いは加速し、最新アルバム『Shall we☆Carnival』より連続で2曲を初披露。アルバム発売当初も、これまでとは一味違う“大人”で“セクシー”な曲調が話題となった「Spending」では、足や腰をセクシーに使ったハイクオリティなダンスに目が釘付けに。いとも簡単に踊り、かつ6人ピッタリと振りを揃えるi☆Risのパフォーマンス力の高さに、改めて驚いたファンも少なくないだろう。
「TIN TONE(ティントン)」では、この楽曲のためだけに用意した可愛らしいピンク色のセットが登場。メンバーがハートマークのポーズを決めながらスタートすると、どこかK-POPさを感じさせるような、キュートなダンスでファンを魅了した。
あっという間に3曲を終えるとショートMCコーナーへ。ここでは衣装についての見どころや制作秘話が語られた。衣装にはライブタイトルの“8”のモチーフがそれぞれにデザインされ、スカート丈や襟の開き方など細部まで1人ひとりに合わせて作られたという。
後半戦はしっとりとしたバラードナンバーへ。客席を用い星空のような幻想的な空間が作り出され、「イチズ」の冒頭から美しい歌声が響き渡る。ソロパートではそれぞれが高い歌唱力を見せつけると同時に、ハモリのパートも完璧にこなし、幾重にも重なる心地よいハーモニーに包まれた。
立て続けに、TVアニメ『グリムノーツ The Animation』EDテーマ「Endless Notes」、1stアルバム『We are i☆Ris!!!』収録の「ayatsunagi」を披露。久しぶりの歌唱となった「ayatsunagi」では、“繋ぎ合わした私達の絆 ほどけてくことはない”と8年間の絆の深さを表すような歌詞が心に響く。芹澤が思わず涙したシーンでもらい泣きしたファンも多くいることだろう。
暗転後、過去の周年ライブで歌唱された「Color」のシーンを繋ぎ合わせた映像が映し出された。少しずつ大きく広くなっていくステージ、凛々しく成長していくメンバーの姿にエモーショナルな気持ちにひたりながら、映像とともに流れる「Color」の楽曲に耳を傾ける。
感動的な雰囲気の中で映像が終わると、間髪入れずにテレビアニメ『プリパラ』シリーズより「ブライトファンタジー」、「Realize!」を披露。山北が歌唱中に叫んだ“やっぱりi☆Risって最高だよね!”のコメント通り、最高の笑顔になれるパワフルな歌声が届いた。
最後は「Happy New World☆」、「アルティメット☆MAGIC(TVアニメ『賢者の孫』OPテーマ)」で駆け抜ける。目の前にファンがいないという不安も吹き飛ばして走り切ったラストスパートでは、山北や若井が涙する姿も見られ、彼女たちにとってこのライブがどれほど切望していたものだったのか、強い想いがひしひしと伝わった。それでも、約1年ぶりのワンマンライブはi☆Risらしい、底抜けに明るいパフォーマンスと笑顔で、大きく打ち上がった花火とともに幕を閉じた。
公演後、ファンクラブ限定で配信されたアフタートークでは、本公演のライブBlu-ray&DVDが2021年2月24日(水)に発売されることが発表された。夜公演の模様のほか、特典映像として昼公演で披露された5曲や当日の舞台裏、リハーサル映像を収録。さらに初回生産限定盤にはライブ音源CDに加え、i☆Risとしては初となるメンバーのソロアングル映像が収められる。なお、本作の予約はすでにスタートしている。
メンバーからのコメントでは、芹澤が“やっぱり目の前にみんながいなくて寂しくて涙してしまった”と本音を語るシーンも。若井が“いつかみんなの声が合わさって、また曲が完成する日を楽しみにしている”と明るい希望を語ると、リーダーの山北が“9年目もフレッシュにベテラン感も出しながら頑張っていきます”と力強く述べた。
なお、チケットぴあでは11月9日(月)19時まで、楽天チケットでは11月11日(水)19時まで本公演のアーカイブが視聴できるチケットを販売中。