まねきケチャ[ライブレポート]メンバー5人で共作した新曲発表! 5周年ライブで示した未来への剛気「今の5人でもう1度武道館に立ちたい」

まねきケチャ[ライブレポート]メンバー5人で共作した新曲発表! 5周年ライブで示した未来への剛気「今の5人でもう1度武道館に立ちたい」 まねきケチャ<パシフィコ横浜 de まねきケチャ>ライブレポート

Pop'n'Roll 編集部

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2020.08.11
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まねきケチャが、8月10日(月・祝)にパシフィコ横浜にて、グループ結成5周年記念ライブ<パシフィコ横浜 de まねきケチャ>を開催した。本記事では、同公演のオフィシャルレポートをお届けする。

撮影:イシハラタイチ

まねきケチャ<パシフィコ横浜 de まねきケチャ>(2020年8月10日)

客席の照明が落ち、グループのオーバーチュアが鳴り響きオープニングムービーが流れるが、フロアは静まり返ったまま。

この日、パシフィコ横浜はソーシャルディスタンスを保つために観客数を大幅に制限(※)、さらに客席で声を発する行為も控えるようグループから事前にアナウンスがなされていたのだった。また、この公演の模様は、ZAIKOでも同時中継でオンライン配信されていた。

※客席は前後左右を空席とした配置で全席をレイアウト。

まねきケチャ<パシフィコ横浜 de まねきケチャ>(2020年8月10日)

この5年、まねきケチャのライブの変わることのないアイデンティティであったのは、メンバーの生歌とそれに負けない熱量で巻き起こる爆音コール。この夜は、新型コロナウイルスの感染対策のため、客席からの発声が封じられた中での公演となったが、まねきケチャは開始15分で自分たちのライブのニューノーマルを生み出した。

オープニングに選ばれたのは、これまでも数多くのライブの幕を開けてきた「冗談じゃないね」。勢いそのままにアッパーチューン「カクカクシカジカ」で、さらにフロアのボルテージを高めると、刀を振り下ろすダンスが印象的な「一刀両断」ではメンバーのダンスに合わせて客席でもサイリウムが無数の閃光を放つ。

続いて、5人はグループ最初期の楽曲である「愛言葉」を歌い上げると、自己紹介MCへ。これまで各メンバーの自己紹介に合わせて大きなコールが起こったパートだが、この日はコールのリズムによる拍手が客席から自然発生。ソーシャルディスタンスを越えたコール&レスポンスが、パシフィコ横浜の一体感を揺るぎないものにしていく。

まねきケチャ<パシフィコ横浜 de まねきケチャ>(2020年8月10日)

そのあと、5人はインディーズ時代の楽曲「モンスターとケチャ」をパフォーマンス。さらに1stアルバム『きみわずらい』、2ndアルバム『あるわけないの』それぞれの収録曲を立て続けに披露し、新旧のファンを大いに沸かせていく。

武道館公演ではトロッコ演出も行なわれたスケール感のある楽曲「奇跡」、甘酸っぱい台詞パートを絡めながら展開される「告白のススメ」、ロックなトラックに各メンバーがハイトーンを駆使してエモーショナルにメロディを歌い繋ぐ新曲「難攻不落」など、グループの過去と現在が詰まった楽曲を重ねていく。

まねきケチャの5年間のキャリアを網羅する内容となったこのパシフィコ横浜公演だが、ライブのハイライトは、この夜に初披露となった“自己紹介ソング”「招かれチューン」に違いない。ライブ中盤、“まねきケチャの想い”と題されたインタビュー動画が流れると、そこで語られたのは、ライブ自粛期間中のメンバーの姿だった。ライブアイドルである自分たちがステージに立てない悔しさや不安。そんな想いを背景に、この新曲がメンバー間でリモート打ち合わせをくり返して作り上げられたことがインタビューの中で明かされる。メインボーカルである松下と深瀬がアカペラで歌ってメロディの原案を作曲。リーダーの中川が詞を書き上げると、メンバーの中でも最も高学歴な篠原が添削。こうした生まれた楽曲に宮内が振り付けを乗せ、5人は5周年の舞台で、この曲をパフォーマンスした。メンバーそれぞれの主役パートを繋ぎながら、“夢や目標笑われることもあるけど 皆がいるからここまでこれた この景色やきつけて さあ今日も歌うよ”というメッセージを歌い終えると、思わず涙をこぼしたのは、まねきケチャに途中加入した経緯を持つ深瀬。すかさずフォローを差し伸べる初期メンバーの姿に、会場内外のオーディエンスは彼女たちの5年間という年月で築き上げられた絆を目撃したのだった。

まねきケチャ<パシフィコ横浜 de まねきケチャ>(2020年8月10日)

自身のプロデュースした楽曲により、さらにギアを上げた5人は「SPLASH」「妄想桜」「青息吐息」といったファンの間でも想い出深い楽曲を連打していく。途中のMCでは、8月29日に宮内、9月20日に中川、9月26日に深瀬と3つの生誕ライブを開催することを告知。この5周年公演のあとも、活動を加速させていくことを表明し、いよいよライブは終盤に差し掛かる。

本編ラストのMCでメンバーそれぞれが今後の抱負を語る中、宮内は“今の5人でもう1度武道館に立ちたい”と新たなる目標をファンに誓った。そのまま5人は、グループのソングリストの中でも屈指のエモソング「愛と狂気とカタルシス」「キミのいない世界に」を畳みかけると、「あたしの残りぜんぶあげる」では5人が各自のパートをバトルのようにぶつけ合う圧巻のボーカルリレーを披露。グループの歩みの核にある“生歌”をむき出しにし、パシフィコ横浜の本編を終えた。

まねきケチャ<パシフィコ横浜 de まねきケチャ>(2020年8月10日)

アンコールを受けて再びステージに登場した5人は、まだまだ止まらない勢いを見せるかのように新曲「引き算」を初公開。プロポーズソングとなるこのミディアムバラードでも、5人の息の合った歌で観客を魅了していく。そしてアンコールのラストでパフォーマンスされたのは、グループの躍進のきっかけとなった不動の代表曲「きみわずらい」。2015年8月にライブデビューを果たし、以後毎年250本を超えるライブを行なってきた、まねきケチャ。上がった舞台とそれに向けたリハーサルで数千回と歌い込んできた同曲をパフォーマンスし、5人は5周年を記念する公演の幕を閉じた。

“本当は会場パンパンでコールもみんなにやってもらいたかった”と、インタビュー動画の中で中川が語ったよう、コロナ禍はまねきケチャの5人にとっても大きな変化をもたらした。しかし、どんなに先行きの見えない状況の中でも、僕らは少しでも今をよりよくするために何かを考え、生み出していくことができる。新曲「招かれチューン」、そして3時間超のパフォーマンスを通し、まねきケチャは今を生きるためのヒントを残して、次なる目標へと歩みを進めたのだった。

まねきケチャ<パシフィコ横浜 de まねきケチャ>(2020年8月10日)

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