撮影:和田咲子

松井玲奈、<DISTANCE-TOUR->トップバッターでコメディを熱演!「このような機会をいただけて嬉しさを感じています」

Pop'n'Roll 編集部

Pop'n'Roll 編集部

2020.08.06
  • ポスト
  • シェア
  • ブックマーク

松井玲奈が、8月5日(水)に開幕した本多劇場グループ nest<DISTANCE-TOUR->初日公演に出演した。

松井にとって自身初となる1人芝居は、川尻恵太書き下ろしによる<夏間麗のリモート授業>。

松井扮する夏間先生のリモート授業を、実際に舞台上に設置したカメラを利用してバックのスクリーンにライブ映像を映しながら進んでいく物語は、言葉遊びを盛り込んだ遊び心溢れる上質なコメディとなり、客席にたくさんの笑いを届けた。

また、清水宏も登場。コロナウイルス感染拡大の影響で、舞台が中止になったスタッフの悲喜こもごもを描いた新作1人舞台<拝啓あこがれの演劇さま>は、時におかしく、時に切なく、演劇という土俵で長年戦いつづけてきた演者だからこそできる表現に満ち、1人芝居と演劇の持つ可能性をどこまでも感じさせる快作となった。

新型コロナウイルス感染拡大予防の観点で、劇場・観客・演者、そしてスタッフの間に生まれた距離を少しずつ縮めていくべく立ち上がった企画<DISTANCE>。

第2弾では全国公立文化施設協会のガイドラインを基に、全キャスト・スタッフはPCR検査を事前受診、劇場には抗菌コーティング処理を施し、客席は前後左右を1席ずつ空けるなど、予防対策を一層強化。

来場者及び出演者・公演関係者の安全と安心を確保することに努めた上で、リアル来場者を案内しての“劇場”とバーチャル来場者による“配信”の両形態を全公演で行ない、感染の可能性を限りなくゼロに近づけるものの、決してゼロにはならないという現状を理解した上で上演に臨んでいる。

刻々と推移する感染者数、余談を許さない状況下で演者、スタッフ、観客との距離をどのように近づけていけるか。

公演形態及び客席環境について感染状況を考慮し、安全最優先で日々判断していく。

撮影:和田咲子
撮影:和田咲子

コメント

<DISTANCE-TOUR>に寄せて1(初日出演者)
松井玲奈:
初めての1人芝居で緊張しましたが、楽しく演じさせていただきました。お客さまの前でお芝居ができる日を心待ちにしていたので、このような機会をいただけて嬉しさを感じています。
以前と同じようにというのは難しいかもしれませんが、配信など新しい形で舞台を楽しんでいただけたらと思います。

清水宏(俳優・スタンダップコメディアン):
お客さんにまた劇場に来てもらうことと、オンラインで演劇に何ができるのか。
2つの宿題の新しい答えを探す<DISTANCE>。参加できて嬉しいです。
いろいろな演劇の姿を観てほしいです。

永島敬三:
6月1日に本多劇場で<DISTANCE>の第1弾に出演させてもらって、その時は劇場の再開を一緒に喜ばせてもらって、希望を強く感じました。
あれから2ヵ月経ち、毎日のように世の中は変わっていっていますが、あの時の希望がどんなに擦り減らされても、またこうやって第2弾を開催するためにみなさんが慎重に対策をしつつ工夫をしながら集まって、自分もまたこの場に呼んでくださったことを、今回は前回よりも少し控えめに喜びたいと思います。
常に安全第一で、その上で来てくださったり観てくださったりするお客様の前では思い切り楽しんで、最後まで臨みたいと思います!

<DISTANCE-TOUR>に寄せて2(発起人)
川尻恵太:
<DISTANCE-TOUR->がいよいよ始まります。
6月に<DISTANCE>を上演した時は、8月さらに逆風が吹いているなんて思いもしませんでした。
距離を縮めるための公演は、前よりも距離に気を使わなくてはいけなくなりました。
この公演もどこまで無事に続けられるかわかりません。明日の公演のこともわからないんです。
それでも全力で、安全に、最後まで走り抜けるために頑張ります。
<DISTANCE>は誰も傷つけないために、先頭で石橋を叩きます。
どうかついてきてください。やばい時は逃げられるタイミングで“崩れるぞー!!”って言いますんで。
劇場でお待ちしております。

御笠ノ忠次:
6月の<DISTANCE>は風が読めない中での開催。結果的には追い風が吹きました。
それは願いとか、期待とか、思いとか、祈りとか。とにかくそのような優しい風が吹いていたように思います。
では、8月の今は? おそらくさまざまな風が吹くことでしょう。優しいものばかりではないかもしれない。
急に文体を変えちまえば、“もういいかげん演劇はマイノリティなんだって演劇人みんな気づいたんだから日本の演劇は1つにまとまってくれや傍から見たら左から石投げてるだけにしか見えないぜ頼むよ偉い人”という気持ちではありますが……まあいいや。
北海道と千葉で生まれて演劇に救われたチンピラ2人は、どのような風が吹こうと、ただただ普通に演劇をやります。
普通に演劇をやれる方法を生暖かく考えて緩く実行していきます。対コロナに関してだけはチンピラ姿勢を崩さず真剣に。
キャスト、スタッフ、お客さまと、多くの方々の協力があって成り立つのは演劇が持っている本質だと思います。
そこを可視化してくれたことだけコロナに感謝しつつ……200文字をとっくに超えているのであとは本番で。
にゃーわんわん

<DISTANCE-TOUR>に寄せて3(本多劇場グループ総支配人)
本多愼一郎:
<DISTANCE>第2弾
劇場での公演を続けたい。
続けられるように。
無観客で行なった前回から2ヵ月。
感染症対策をより強化して、お客様に安心して観ていただけること。
ツアー公演と配信公演でも全国の方に劇場から起きる今を観ていただきたい。
お客さまにも協力していただき作品を支えていただきたい。
これからもさらなる対策を施しながら進んでいきます。

次ページ